小山清
小山清 · Japanese
No translation yet. Request one to move it up the queue.
小山清 · Japanese
First paragraph preview
Original (Japanese)
連れられてきた私を見てその人は云った。 「なんだ、またかえってきたのか。いくじなしめ。」 私はその時鈍く笑っただろうか。その人が言葉をかけてくれたのには、それでホッとする気持があったのだ。かえりたくないところへかえされた、私はそうした心でいた。 私は中ほどの場所に仕事の席をあてがわれた。私のすぐうしろのへんにはさきの日の馴染みの者達がいた。皆なにかと私に話しかけた。舎房もきっと一緒になることだろうと云ってくれた。さすがに私もしたしみを引き出されたが、でも気持はなじめなかった。みじめな気持を持ちつづけたまま、ただ仕事の手を動かしていた。……私はかえりたくないところへかえされてしまったのだ。その前日、よそへ移されるという、また元のところへゆくのだともいう話を聞いて、元のとこへはかえされたくないと思った。かつていたあの空気の中へは、(そこではみんながここよりも減った量の飯を食べている)……あの人の顔の下へまたまいもどるのは嫌だった。無性に嫌だった。けれど私はかえされてしまったのだ。 御飯の時、役目の者が配る飯を抱えている箱の中に突きの小さいのを見、私は悲しい腹立たしい気持で見た。それまでいた
小山清
Translation status
WaitingLog in to request a translation.
Other books by this author
Frequently asked questions
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
Free to read
Start reading immediately — no signup required. Create a free account for more books and features.