ブラックウッドアルジャーノン
ブラックウッドアルジャーノン · Japanese
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ブラックウッドアルジャーノン · Japanese
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Original (Japanese)
九月四日――ロンドン中を歩き回った末、なんとか年収――百二十ポンド――に見合う下宿を発見した。実のところ水道類のない二部屋で、古く崩壊寸前の建物の中だ。だがP――プレイスから石を投げれば届く距離で、極めて上品な街にある。下宿代は年に二十五ポンド。ほんの偶然からこの下宿を見つけたのは、もう駄目かと思い始めた矢先だった。偶然は単なる偶然であり詳述するに及ばない。賃貸契約は一年だったが、喜んでサインした。家具はハ――シャーの実家に随分長く置き去りにしてあるのを持ってくるつもりで、部屋によく合うだろう。 ―――――――― 十月一日――私は今、ロンドン中心街に二部屋を持ちそこに住んでいる。時折一、二本の原稿を持ち込んでいる雑誌社からも遠くない。建物はcul-de-sacの奥にある。整った石畳の路地は清潔で、大学か役所かといった感じの落ち着いた建物の裏手だ。ここには厩舎が一軒ある。我が家は「庵室」と名乗り威儀を正しているのだが、実体に比べ名があまりに勝り、自大した結果――真っ二つに割れて落ちそうな気がする。実に古い。居間の床は谷あり丘あり、といった次第で、ドアの天辺が天井から離れていることときたら
ブラックウッドアルジャーノン
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