古川緑波
古川緑波 · Japanese
No translation yet. Request one to move it up the queue.
古川緑波 · Japanese
First paragraph preview
Original (Japanese)
目下、僕は毎日、R撮影所へ通って、仕事をしている。そして、毎昼、うどんを食っている。 此の撮影所は、かなり辺鄙な土地にあるので、食いもの屋も、碌に無い。だから、一番安心して食えるのは、うどんだと思って、昼食には、必ず、うどん。そのせいか、大変、腹具合はいい。 そばも食いそうなものだが、僕は、そばってものは嫌い。嫌いと言うよりも、そばを食うとたちまち下痢する。子供の頃は、そんなことは、なかったんだが二十代から、そうなった。だから、江戸っ子の癖に、そばが食えない。従って、僕の食談には、そばに関することは、殆んど出て来ないのである。 ヘンなもので、同業エノケン、榎本健一君が、大変な、そば嫌いである。彼は、先天的の、そば嫌悪症らしく、初恋の女性が、そばを好んだために、彼は、彼女を、あきらめてしまったという話がある位だ。 同業ではありながら、何もかも僕とは正反対の芸を持っているエノケンが、そば嫌いという点でのみ、共通している(おっと、酒を好むことを落してはならなかった)のは、面白い。 さて、うどんの話であるが、撮影所の近くにある、そば屋へ、毎日註文するとなると、さて、何うどんにしようかと、迷う。
古川緑波
Translation status
WaitingLog in to request a translation.
Other books by this author
Frequently asked questions
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
Free to read
Start reading immediately — no signup required. Create a free account for more books and features.