Vol. 2May 2026

Buku

Perpustakaan pengetahuan dunia domain publik

Menampilkan 6.360 dari 14.981 buku

女剣士

坂口安吾

石毛存八は刑務所をでると、鍋釜バケツからタオル歯ブラシに至るまで世帯道具一式を買ってナンキン袋につめこんだ。物事はハジメがカンジンだ。その心になったら、まず何よりもそれにとりかかることがカンジンだ。小さいながらも世帯を持ちたいと思ったら、まず鍋釜を買っちまうのだ。そして鍋釜にかけても世帯を持たねばならぬと盲メッポウ一路バクシンの執念をもつことだ。これが存八の

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女占師の前にて

坂口安吾

女占師の前にて 坂口安吾 これは素朴な童話のつもりで読んでいただいても乃至は趣向 の足りない落語のつもりで読んでいただいてもかまひません 私はあるとき牧野信一の家で長谷川といふ指紋の占を業とする人に私の指紋を見せたことがありました。私は彼のもとめに応じて私の左右の掌を交互に彼の面前に差出したまででありますが、君のもともとめられた牧野信一は神経的に眉を寄せ、い

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女大学評論

福沢諭吉

女大学評論 福沢諭吉 一 夫女子は成長して他人の家へ行き舅姑に仕ふるものなれば、男子よりも親の教緩にすべからず。父母寵愛して恣に育ぬれば、夫の家に行て心ず気随にて夫に疏れ、又は舅の誨へ正ければ堪がたく思ひ舅を恨誹り、中悪敷成て終には追出され恥をさらす。女子の父母、我訓なきことを謂ずして舅夫の悪きことのみ思ふは誤なり。是皆女子の親の教なきゆゑなり。 成長して他

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女の姿

田中貢太郎

明治三十年比のことであったらしい。東京の本郷三丁目あたりに長く空いている家があったのを、美術学校の生徒が三人で借りて、二階を画室にし下を寝室にしていた。 夏の夜のことであった。その晩はそのあたりに縁日があるので、夕飯がすむと二人の者は散歩に往こうと云いだしたが、一人は従わなかった。 「杖頭もないのに厭なこった」 「まあ、そんなことを云わずに往こうじゃないか、

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女婿

佐々木邦

清之介君の結婚式は二ヵ月かゝったというので未だに一つ話になっている。新夫婦は式後愛情真に濃かに、一ヵ月と二十何日というもの絶対に引き籠っていた。余り念が入った所為か、清之介君はその揚句初めて出勤する時、ネクタイの結び方を忘れてしまった。こんな筈はなかったのにと、白シャツ一枚で頻に我と我が喉の縊り方を研究している中に悪寒を覚えて、用心の為め又三四日休んだ。元来

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女の子

鈴木三重吉

女の子 鈴木三重吉 自分が毎日物を書く一と間の前には、老い耄けたやうな、がた/″\の黒板塀が限られてゐる。左の建物の壁の根に、三つ股になつた、ひよろ/\の低い無花果の木が、上の方に僅かの小さい若芽を附けて、置き忘れられたやうに乏しく踞まつてゐる外には、何の植つてゐるものもない。 いかにも裏町らしい、黒ずんだ土の上には、板塀の下から潜り出たどくだみの四五本が、

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女子教育に就て

新渡戸稲造

左は京都大学講師農学博士新渡戸氏が梅花女学校卒業式に於て演説せられしものの大要なり、文責は記者にあり。 百姓にとっては花より果が大切である。何事も実用的でなければならぬ。教育に於ても実用を主とせねばならぬというは一般に人の主張するところである。私も二十年前はしか思うておった。殊に女子教育はしかあるべきものと論じた事もあった。然れど今に及んで考うれば、それは間

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女子霧ヶ峰登山記

島木赤彦

余は熱心なる女子登山希望者である。曩に三河国の某女が、下駄がけを以て富士登山の先駆をなし、野中千代子が雪中一万二千尺の山巓に悲壮なる籠居を敢てせし以来、奈良朝の昔、金峰山の女尼が、六尺男児を後へに瞠若たらしめた底の女子が追々増加して、三十五六年頃からは、各地女学校の団隊が追々富士登山を試みる様になったのは、寔に喜ばしい現象である。余の記憶に存して居る者のみに

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女の学校

宮本百合子

女の学校 宮本百合子 女学校しか出ていない日本の女性に、「学生生活」の思い出というようなものがあるだろうか。女学校というところは、中学校とさえもちがって、いかにも只少女時代という大ざっぱな思い出の中にくり入れられてしまうような気がする。卒業してからの生活も、私たちの時代の娘たちはみんな夫々親の選択による結婚で、すっかり事情がちがってしまうから、友情さえも永く

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女学生だけの天幕生活 アメリカの夏季休暇の思い出

宮本百合子

アメリカの女の夏の生活といっても、私の接触した範囲が極めて狭いので申上げるほどのことはありませんが……しかし、あの如何にも夏の休みを楽むような、愉快な女学生の生活はほんとに羨ましいと思います。あちらの学校はたいてい六月のはじめから三月位ありますので専門学校の女学生は夏季講習を聴く者と、避暑に出かけるものとに分れます。 避暑の方法はやはり日本と同じで海か山へ行

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女客一週間

豊島与志雄

女客一週間 豊島与志雄 一 キミ子は、何の前触れもなしに飛びこんできた。夜の十二時近くだ。それでいて、酒気もなく、変に真面目だ――ふだん、酒をなめたり、はしゃいだり、ふざけたりしてる者が、何かの拍子にふっとそんなことを忘れて、まじまじと眼を見開いてる、そういう調子外れの真面目さだ。そして云うのだ――「よく起きていらしたわね。……お忙しいの?……あたし、今晩泊

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女と帽子 ――「小悪魔の記録」――

豊島与志雄

一 今村はまた時計を眺めて、七時に三十分ばかり間があることを見ると、珈琲をも一杯あつらえておいて、煙草をふかし始めた。卓子に片肱をついて、掌でを支えながら、時々瞼をとじては、何かぴくりとしたように見開いている。もうこうなったら、俺のものだ。然し、最後になおちょっと元気をつけておいてやる必要もあるし、心窩のあたりを擽ってやりたくもなったので――眠いんですか、そ

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女心の強ければ

豊島与志雄

女心の強ければ 豊島与志雄 一 松月別館での第一日は、あらゆる点で静かだった。二日目も静かだったが、夕刻、激しい雷雨雷鳴が襲ってきた。 天候の異変は、却って人の心を鎮める。 いいなあ、と長谷川梧郎は思った。 本館では、客がたて込んでいて、騒々しく、仕事など出来そうになかった。もっとも、或る文化団体の嘱託事務のかたわら、際物の翻訳などをやっている、その翻訳の仕

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女忍術使い

坂口安吾

二、三週間前、熱海へ寄ってきた某記者が、「林芙美子さんからです」 と云って、ウイスキー一本ぶらさげてきた。例の桃山荘で仕事中の由であった。彼はその翌日、林さんの仕事ぶりを偵察に行くというから、 「よろしく伝えて下さい」 その晩、彼はくさって戻ってきた。 「坂口さんから、よろしく、という御伝言が宙ブラリンになりまして。この鼻の、ここんところへブラ下ってるんです

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『女性』あとがき

太宰治

所收――「十二月八日」「女生徒」「葉櫻と魔笛」「きりぎりす」「燈籠」「誰も知らぬ」「皮膚と心」「恥」「待つ」 昭和十二年頃から、時々、女の獨り言の形式で小説を書いてみて、もう十篇くらゐ發表した。讀み返してみると、あまい所や、ひどく不手際な所などあつて、作者は赤面するばかりである。けれども、この形式の小説を特に好きな人も多いと聞いたから、このたび、この女の獨白

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女性史研究の立場から

高群逸枝

日本歴史の新しい検討ということがもとめられている。女性史の一研究者として、私はこの際若干の感想をのべてみたい。わが国の歴史研究が狭く浅く、政治史にかたよっている点は、すでに多くの人からいわれてきたとおりであるが、敗戦を機会にそれらのことはむろん反省せられねばならない。 根本の問題は学問の自由、真理の探求であるが、学者がつねに政治的制圧をうけることはまぬがれえ

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女性の教養と新聞

宮本百合子

女性の教養と新聞 宮本百合子 現実を、その様々な相互関係、矛盾の内外につき入って具体的に理解する実力、そしてそれらの間に在る自身の居り場所とその意味を把握して生きる力を教養であるとして考えて見ると、今日の日本の新聞は、そういう意味では一般に女性の教養を高める役には大して立っていないのではないかと思う。全体的に見て、今日の新聞そのものの性質が、明治初年の天下の

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女性の書く本

宮本百合子

女性の書く本 宮本百合子 小さい年表をこしらえる仕事がきっかけとなって、先頃古い出版年鑑をくりかえして見た。直接には、婦人がどんな文学的労作を出版しているかということを知りたかったのだけれども、年鑑をくってゆくうちに、様々の感想にうたれた。 大体に云って、最近まで、女性が本を出している割合は大変すくない。どの年でも、出版の一番多くの割合を占めて来たのは文学関

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女性の歴史の七十四年

宮本百合子

女性の歴史の七十四年 宮本百合子 私たち日本の女性は、これまでの歴史の中で、はたしてどんな政治的な経験と呼ばれるものをうけついで来ているのだろうか。 自由民権時代に、岸田俊子その他の若い女性が活躍したことは周知のとおりだし、大正末期から昭和六七年頃までの期間、多くの若い婦人が政治的な関心をめざまされて活動したことも、まだ記憶に新しいことだと思う。 維新の風雲

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女性の歴史 文学にそって

宮本百合子

私たちが様々の美しい浮き彫の彫刻を見るとき、浮き彫はどういう形でわたしたちに見られているだろうか。浮き彫の浮きあがっている面からいつも見ている。けれどもその陰には浮き上っている厚さだけの深いくぼみがある。人生も浮き彫のようで、光線をてりかえして浮き上っている面の陰には、それだけへこんだ面があり、明るさがあればそれに添った影がある。 文学は人生社会の諸相を、眼

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女性の現実

宮本百合子

女性の現実 宮本百合子 十二月十七日から三日の間に行われた協力会議で、婦人の問題で高良富子さんが、婦人局の設置の案を提出した。それに対して、有馬頼寧伯の談として、婦人局というようなものを置こうとは思っていない。婦人を区別しては考えていないわけで、国民としての貢献は男と全く同じ心で期待しているのだから、かえって婦人たちによろこばれるだろうと思っているという意味

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女性の生活態度

宮本百合子

女性の生活態度 宮本百合子 自分ひとりの生活をなんとかして一度やって見たいと思っている一方、それを反省し家庭にいるべきだと迷っている人が多いのですが――。 その気持はよく判りますね。恐らく十人が十人そう云った気持を経験しているのではないでしょうか。時代の移り変りが烈しいから、日本の家庭の中では、お母さんと娘さんでは言葉遣いまで違うのですし、それに連れ色々感情

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女性に薦める図書〔アンケート回答〕

坂口安吾

女性に薦める図書〔アンケート回答〕 坂口安吾 危険な関係(創元社からでる由)ラクロ著 マノンレスコオ(春陽堂文庫)プレボオ著 一、娼婦とか妖婦といはれる女達の徳性に就て、家庭婦人に読み、考へていたゞきたいのです。女が、家に働く虫であり、子供を育てる虫である限り、男にも女にも、家庭の意味はありません。男女二人の間の悪徳は美徳であることをあなた方も知らない筈はな

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女性の諸問題

倉田百三

女性の諸問題 倉田百三 一 女性と信仰 男子は傷をこしらえることで人間の文明に貢献するけれども、婦人はもっと高尚なことで、すなわち傷をくくることで社会の進歩に奉仕するといった有名な哲人がある。この人間の文化の傷を繃帯するということが、一般的にいって、婦人の天職なのではあるまいか。 何といっても男性は荒々しい。その天性は婦人に比べれば粗野だ。それは自然からそう

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