Chapter 2 of 2
暮の鐘
灰色の雲かさなりて、
黄昏は死人のけわひ。
しく/\と泣きいる風は、
谷隈の底をはひ出で、
黄ばみたる木立はらひぬ。
冷やかな自然よ君と、
今日も又、かくて暮れゆく、
哀音の鐘の響きは、
痛みたる君が胸より、
傷た振るる、苦患の声か。
うなだるる眼ひらきて
黄昏の空を仰げば
奥津城の岩のほとりの、
小山なす屍の上に、
胸もどき声をきゝしる。
●図書カード
灰色の雲かさなりて、
黄昏は死人のけわひ。
しく/\と泣きいる風は、
谷隈の底をはひ出で、
黄ばみたる木立はらひぬ。
冷やかな自然よ君と、
今日も又、かくて暮れゆく、
哀音の鐘の響きは、
痛みたる君が胸より、
傷た振るる、苦患の声か。
うなだるる眼ひらきて
黄昏の空を仰げば
奥津城の岩のほとりの、
小山なす屍の上に、
胸もどき声をきゝしる。
●図書カード