漢那浪笛 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
なすによしなき哀れさよ、 早や日数経て、今日の日も 暗がりわたる物おもひ。 水や空なる波の上に、 淋しくかゝる綾雲は、 やがて消ゆべき希望かや。 その希望もて吾が道は、 深海の底の青貝の、 螺線の中のゆきもどり。 物の幾度□貝□葉に、 灰色なせる涙もて、 悲哀の文字を印せしも、 暗き深みのみなぞこの、 声も言葉もかよわねば、 昨日も今日も、かくて暮れゆく。

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