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偏奇館吟草
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偏奇館吟草
永井荷風
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翻訳 Pagera AI
原文 Public Domain
Chapter 2 of 39

夏うぐひす

樫の葉がくれ夕まぐれ。

夏うぐひすのつかれし調

何をかうたふ。

とりのこされて人里に

うらぶれて行くかなしみか。

かへりそびれし故里の思出か。

老を歎かん。われもまた。

親しきものは皆去りぬ。

生きながらへてわれのみひとり。

むかしを慕ふ。

それかあらぬか

夏うぐひすのつかれし調。

樫の葉がくれ夕まぐれ。

Chapter 2 of 39
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