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国訳史記列伝 06 伍子胥列伝第六
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国訳史記列伝 06 伍子胥列伝第六
司馬遷
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Chapter 2 of 3

箭内亙による註

【一】顯なる有り。世に名を著はせるをいふ。【二】邊兵。國境の兵。【三】短。缺點。【四】怨望。うらむ。【五】考問。拷問に同じ。【六】讒賊の小臣。費無忌をさす。【七】骨肉の親。太子を指す。【八】禽。擒に同じ。【九】城父。地名。【一〇】司馬奮揚。司馬は官名、奮揚は名。【一一】質。人質。【一二】致す。呼び寄せる也。【一三】剛戻。剛情にして人に戻るをいふ。【一四】※。恥辱。詬と同じ。【一五】太子已に出亡せり、故に員、楚王が過を悔ゆる意無く必ず其父を殺さんことを知る也。【一六】爲す無きなり。何の用もなき事也。【一七】執。捕縛。【一八】楚國の君臣は、ゆくゆく兵難に苦しむことと爲るべし。【一九】華氏の亂。宋世家を參照せよ。【二〇】善くす。好遇する也。【二一】内應。内部より裏切りするをいふ。【二二】未だ會せず。未だ機會を得ざる也。【二三】其謀。内應の謀也。【二四】昭關。關所の名、下の昭關は其關守。【二五】父。漁父を指す。【二六】此に至りて始めて漁父が伍胥を識るを見はす。【二七】爵執珪。爵位の名。【二八】按ずるに原文の「事」の字は衍文なるべく、當に「呉王僚、方に公子光を用ひて將と爲す」と讀むべからん。下文の「呉王」は即ち僚をさすなり。【二九】蠶。養蠶。【三〇】兩女子。兩邑の女子。【三一】居巣。楚の邑の名。【三二】内志。國内に事を擧げんとする志也。【三三】專諸。勇士の名。【三四】内空し。國内に兵が居らぬ也。【三五】行人。諸の國への使する官也。【三六】郢。楚の都。【三七】唐・蔡。楚に屬する二國の名。【三八】其屬。夫概の私屬。【三九】己卯。己卯の日。【四〇】庚辰。庚辰の日、即ち己卯の翌日。【四一】出亡。出奔也。雲夢。澤の名。【四二】公。の令。【四三】呉は姫姓にして、周と同姓なり、故に此を以て楚の罪を數むる也。【四四】王子、楚王の身代りと爲りて殺されん※を望めり。【四五】謝。謝絶する也。【四六】存。保存する也。【四七】以甚。以は已と通ず、太だ也。【四八】。辱むる也。【四九】天道の循環の極即ち天定まり人を破る時無からんや。【五〇】謝。答禮。【五一】年老いて爲すべき事多きに喩ふ。【五二】理に順うて行ふに遑あらざるを云ふ。【五三】戰射を習ふ。兵士をして戰射を練習せしむ。【五四】大夫種。大夫は位、種は名、其姓は文と曰ふ。幣を厚くす。鄭重なる贈物を贈る也。【五五】國を委す。自國を差出すをいふ。【五六】臣妾。越王は呉の臣となり、越王の夫人は呉の婢妾となるをいふ。【五七】能は耐ふる也。辛苦艱難に耐へ忍ぶ也。【五八】平。媾和する也。【五九】一菜にて食するを云ふ。【六〇】死を弔ひ病を問ふ。死者には祭祀料などを與へて之を弔慰し、病者には醫藥などを與へて之を見舞ふ。【六一】此句甚だ疑ふべし、恐らくは誤あらん。【六二】賂。賄賂。【六三】腹心の病。深く臟腑を犯したる病也。【六四】盤庚の誥。書經の盤庚の篇。【六五】顛越。狂顛僭越。是非を顛倒し、法度を越ゆる也。【六六】輕きは鼻を割く刑に處し重きは之を殺し盡して、生き殘らしむること無く、其不良の種を此土地に移して良民に傳染せしむること無かれ。【六七】商。殷なり。【六八】鮑牧。當に鮑氏に作るべし。鮑牧は此時已に死せり。【六九】報。復命なり。【七〇】猜賊。猜忌にして人を害ふ也。【七一】事を用ふる者、即ち太宰の計を沮みそしる也。【七二】幸。僥倖を希望する也。【七三】佯病。僞つて病と稱する也。【七四】鞅鞅。怏怏と同じ。楽まざる貌。【七五】之を殺せの意。【七六】屬鏤。劍の名。【七七】舍人。家臣を云ふ。【七八】梓。あづさ。棺材なり、國亡び王死せば、必ず用ふる所あり。【七九】器。棺をいふ。【八〇】鴟夷の革。馬革の嚢。【八一】浮。投げ込みしをいふ。【八二】以て周室に令す。原文「以令周室」は「令以周室」の倒置にして、「令するに周室を以てす」と讀むべきならん。呉、中國に霸たらんと欲し、周の天子の命令を以て諸に告ぐる也。【八三】呉の太子。名は友。【八四】重賂。重き賄賂。【八五】己と比周。越の賂を受けて越王と徒黨を組むを云ふ。【八六】私。陰謀也。【八七】令尹。楚の官名、宰相也。【八八】鄭は云云。今我が讎は鄭に非ず、乃ち子西なりとの意。左傳に云はく、鄭人、此に在り、讎遠からずと。其意略ぼ同じ。【八九】勝は云云。勝は卵の如きものに過ぎず。何事をか仕出かすことを得んやとの意。此言、左傳に記する所と異なり。左傳には、「子西曰く、勝は卵の如し、翼けて之を長ぜり」とあり、是れ蓋し其の勝に恩あるを恃む也。【九〇】高府。地名。【九一】石乞の從者。徐廣曰く、一に「惠王の從者」に作ると。從ふべし。屈固。※固の誤、即ち箴尹固なり。左傳哀公十八年に見ゆ。【九二】尸處。死骸の在所。【九三】其職なり。其本分なり。當然の事なりとの意。【九四】王たる者が其臣下に對してすら怨心毒心を起させてはならぬ。【九五】螻蟻。けら、あり、などの小蟲。言ふに足らざるをいふ。【九六】小義を棄つ。父を質として召したれども行かざりしをいふ。大恥を雪ぐ。遂に父の讎を報いしをいふ。【九七】伍胥の志の悲むべきをいふ。【九八】江上に窘めらる。伍胥が歩走して江に至り、幾ど追ふ者に獲られんとせしをいふ。【九九】堪へ難き艱苦を押し忍びて、遂に功名を成就せり。【一〇〇】烈丈夫。義烈の男子。【一〇一】白公も亦父の仇の報ぜられざるに因りて、怒りて子西を殺せり。壯烈の志氣無きにあらず。若し王を劫して自立せざりしならば、其功業謀略亦甚だ盛んなるもの有りしならん。白公が自立して君と爲りしを深く惜む也。

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