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偏奇館吟草
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偏奇館吟草
永井荷風
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译文 Pagera AI
原文 Public Domain
Chapter 4 of 39

旧調

別れて後のいくとせ

またの逢瀬この世にて

かなはぬわけを知りしより

悟の道をまなびしが。

さとりすませばまた更に

身にしみ/″\とさびしさの

堪へもやらねばそのむかし

いまだ悟らぬ宵ごとの

悩みもだえのさてなつかしと

せめては夢をたよりにて

夢のあふせをゆめみけり。

命あれば憂きおもひこそ絶えやらね。

さとればさびし鐘の声。

さとらねばつらし雨の音。

これが浮世。これが人の世。

Chapter 4 of 39
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