
片岡義男 · Japanese
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片岡義男 · Japanese
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Original (Japanese)
かつては洗濯部屋だったところが、スライドや16ミリ・フィルムの映写室になっていて、いま僕たち四人はその部屋のなかにいる。映写時間にして五十分ほどの16ミリ・フィルムを、これからみんなで見ようというのだ。窓が北に面してひとつしかなく、その窓のブラインドを降ろすだけで、この部屋は昼間でもまっ暗にすることが出来る。 16ミリ映写用のスクリーンには、透明なリーダー・フィルムをとおって来た黄色い光線が、四隅を丸く落とした横長の四角をかたちづくっていた。そのリーダー・フィルムに焼きこまれている数字が、スクリーンに映写され始めた。楽に読みとれるスピードで、その数字は0から9、8、7、6、5、4、3、2とカウント・ダウンされ、最後に数秒間、1の数字が残った。 数字が消えると、いきなり、黄金色に染めあげられた波の広がりが、スクリーンいっぱいに映った。朝のまだ早い時間の波だ。朝陽と夕陽、それに昼間の陽とでは、波に映ったときの色調がまるで異なるし、波から照り返される輝きも完全に異なっている。 コオラウとワイアナエのふたつの山塊を越え、東から昇って来たばかりの太陽を斜めに受けて、その波は太陽の光をさまざまに乱

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