岸田国士 · 일본어
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원문 (일본어)
「思想」といふ言葉がたびたび口にされる。それは常に「誰か」の思想であると同時に、右か左かといふやうな政治的意味をもつもののやうに考へられる。「思想」そのものと、思想の表現との間に、ある作用がみられることを屡々人は忘れがちであるが、それを「性格」の作用とみるのは誤りであらうか。ある思想はある性格と結びつき易く、またある性格はある思想を生み易いといふやうなことを前提として、これは不即不離なものと云へば云へるが、こゝに注意すべきことは、ある性格が思想に対して弱く、影響が速かでかつ目立つのに反して、ある性格は思想に対して強く、影響が緩慢で内部から徐々に表面に及んでいくといふやうな傾向のあることである。この強さ弱さは、性格のなんらの価値とも関係はない。たゞ、表面が一つの思想に著色される濃度によつて、むしろ、強さが弱く、弱さが強く印象づけられるのみである。思想が信念にまで昇華し、信念が思想としての体系をとる過程に於て、これに対する心理的抵抗は、性格の宿命として、思想を思想するもののみの興味を惹くに足る問題である。 観念としての思想が、やゝもすれば脆弱な性格の衣裳となつて、純然たる思想の悲劇ではなく

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