高村光雲
高村光雲 · Japanese
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高村光雲 · Japanese
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Original (Japanese)
そこでまた話がいろいろ転々しますが、平尾賛平氏が、どうしてこうも私のために厚い同情を注いで下すったかということについては、今までお話をしたばかりでは少し腑に落ちかねましょうが、これにはちょっと因縁のあることで、それをついでに話します。どういう訳か知らないが、私の一生には一つの仕事をするにも、いろいろ曰くいんねんが附いて廻るのは不思議で、ただ、その事はその事と一口に話せないような仕儀であります。それは本当に妙です。 或る晩、私は上野広小路を通りました。 元は岡野今の風月の前のところへ来ると、古道具屋の夜店が並んでいます。ひょいと見ると、小さな厨子に這入っている不動様が出ている。夜の十時頃で、もう店の仕舞い際でしたが、カンテラの灯の明りでも普通のものでない気がしましたので、手に取って見ると、果してそれは好いこなしで、こんな所に転がっているものではありません。片方の足が折れていましたが、値を聞くと、十銭といいました。妙なもので一円でも素通りは出来ないのに、八銭に負けろといったら、負けましたから、二銭つりを取って袂に入れて帰りました。 その後、私は右の不動を出して見ると、なかなか凡作でない。折
高村光雲
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