種田山頭火
種田山頭火 · Japanese
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種田山頭火 · Japanese
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Original (Japanese)
十二月廿八日 曇、雨、どしや降り、春日へ、そして熊本へ。 もう三八九日記としてもよいだらうと思ふ、水が一すぢに流れるやうに、私の生活もしづかにしめやかになつたから。―― 途上、梅二枝を買ふ、三銭、一杯飲む、十銭、そして駅で新聞を読む、ロハだ。 夕方から、元坊を訪ねる、何といふ深切さだらう、Y君の店に寄る、Y君もいゝ人だ、I書店の主人と話す、開業以来二十七年、最初の最深の不景気だといふ、さうだらう、さうだらうが、不景気不景気で誰もが生きてゐる、たゞ生きてゐるのだ、死ねないのだらう! 晴れた朝の悲しいたよりだつた(寸鶏頭君の病篤し) ・酔へば人がなつかしうなつて出てゆく 師走夕暮、広告人形がうごく 久しぶりに話してゐる雨となつた どしやぶり、正月の餅もらうてもどる ・どうなるものかとはだしであるく 暮れてまだ搗いて餅のおいしからう 濡れて戻つて机の塵 Sがお正月餅を一袋くれた、餅、平餅、粟餅、どれもこれもありがたくいたゞいた、元坊のところでも搗きたてのホヤ/\餅をおいしく食べた。…… 寝床の中でつく/″\考へる、――私は幸福な不幸人だ、恵まれた邪宗徒だ、私はいつでも死ねる、もがかずに、従容
種田山頭火
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