
石井研堂 · Jepang
석정건당의 "동경시소요중의 조"는 메이지 시대 소요 사태 속에서 벌어지는 인간 군상의 모습을 생생하게 그려냅니다.
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석정건당의 "동경시소요중의 조"는 메이지 시대 소요 사태 속에서 벌어지는 인간 군상의 모습을 생생하게 그려냅니다. 혼란한 사회 속에서 법과 질서가 무너진 틈을 타 일탈을 감행하는 사람들과, 불안과 공포에 휩싸인 채 일상을 멈춘 사람들의 대비가 인상적입니다. 특히 평소 금지된 낚시를 즐기며 일시적인 쾌락을 탐하는 천민들의 모습은 인간 본성의 어두운 면을 날카롭게 드러내며 깊은 여운을 남깁니다. 격동의 시대, 인간의 욕망과 도덕 사이의 갈등을 탐구하는 매혹적인 소설입니다.
石井研堂 · Jepang
석정건당의 "동경시소요중의 조"는 메이지 시대 소요 사태 속에서 벌어지는 인간 군상의 모습을 생생하게 그려냅니다.
Teks lengkap
Teks asli (Jepang)
東京市騒擾中の釣
石井研堂
騒擾と違警罪
明治三十八年九月五日の、国民大会より、「警察焼打」といふ意外の結果を来せしかば、市内は俄に無警察の状態に陥り、これ見よといふ風に、態々袒ぎて大道を濶歩するもの、自慢げに跣足にて横行するもの、無提灯にて車を曳くものなど、違警罪者街上に充ち、転た寒心すべきこと多かりし。
されば、人心恟々として、安き心も無く、後日、釣船の宿にて聴く所によれば、騒擾の三日間ばかりは、釣に出づる者とては絶えて無く、全く休業同様なりしといふ。左もあるべし。然るに、此の騒々しきどさくさ紛れを利用して、平日殺生禁断の池に釣垂れて、霊地を汚し、一時の快を貪りし賤民の多かりしは、嘆かはしきの至りなりし。当時、漁史の見聞せし一二事を摘録して、後日の記念とせんか。
釣竿、奇禍を買はんとす
六日の昼、来客の話に「僕は昨日、危く災難を蒙る所であッたが、想へば、ぞッとする」といふ。「国民大会見物にでも出掛けて……」と問へば、「否深川へおぼこ釣に出かけ、日暮方、例の如く釣竿を担ぎ魚籃を提げて、尾張町四丁目の角から、有楽町に入ると、只事ならぬ騒らしい。変だとは思ッたが、ぶら/″\電車の路に従いて進むと、愈混雑を極めてたが、突然後方から、僕の背をつゝく者が有ッた。振り返ッて見ると、四十ばかりの商人体の男が、『彼方、其様な刀の様な物を担いで通ッたら、飛んだ目に逢ひませう』と注意された。『何か有るのですか』と聞いたら、『今しも、内務大臣官邸はこれ/\で、』と、官民斬りつ斬られつの修羅を話された。『では、袋を外し、竿剥き出しにして、往きませう』と言ふと、『それが好いでせう』と、賛成してくれるので、篤く礼を述べて別れ、それから、竿の袋を剥き、魚籃を通して担ぎ、百雷の様な吶喊の声、暗夜の磯の怒濤の様な闘錚の声を、遠く聞きながら無難に過ぎることが出来た。若し、奇特者の忠告無く、前の様で、うッかり通ッたもんなら、何様な奇禍を買ッたか知れなかッたが」と言へり。危かりしことかな。
浅草公園の公開? 釣堀
六日の夜は、流言の如く、又焼打の騒ぎあり、翌七日には、市内全く無警察の象を現はしけるが、浅草公園の池にては、咎むる者の無きを機とし、鯉釣大繁昌との報を得たり。釣道の記念に、一見せざるべからずとなし、昼飯後直ちに、入谷光月町を通り、十二階下より、公園第六区の池の端に、漫歩遊観を試みたり。
到り観れば、話しに勝る大繁昌にて、池の周囲には、立錐の余地だに無く、黒山の人垣を築けり。常には、見世物場の間に散在して営業する所の「引懸釣」、それさへ見物人は、店内に充溢するに、増して、昨日一昨日までは礫一つ打つことならざしり泉水の、尺余の鯉を、思ふまゝに釣り勝ち取り勝ちし得べき、公開? 釣堀と変りたることなれは、数百の釣手、数千の見物の、蟻集麕至せしも、素より無理ならぬことにて、たゞ、盛なりといふべき光景なるに呆れたり。
竿持てる人々
中島に橋、常に、焼麩商ふ人の居し辺は、全く往来止めの群衆にて、漁史は、一寸覗きかけしも足を進むべき由なく、其のまゝ廻りて、交番の焼け跡の方に到り、つま立てゝ望む。
東西南北より、池の心さして出でたる竿は、幾百といふ数を知らず、継竿、丸竿、蜻蛉釣りの竿其のまゝ、凧の糸付けしも少からず見えし。片手を岸なる松柳にかけたるもの、足を団石の上に進め、猿臂を伸ばせる者、蹲踞して煙草を吹く者、全く釣堀の光景其のまゝなり。
竿持てる者には、腹がけに切絆天、盲縞の股引したる連中多く、むさぐるしき白髪の老翁の、手細工に花漆をかけたという風の、竹帽子を被れるも見え、子供も三四分一は居たりしならん。獲物の獲物だけに、普通の小魚籃にては、役に立たざる為めか、或は、一時の酔興に過ぎざる為めか、魚籃の用意あるは少かりし。たヾ、二尺五六寸有らんかと思はれし、棕櫚縄つきの生担を、座右に備へし男も有りしが、これ等は、一時の出来心とも言ひ難く、罪深き部類の一人なりしなるべし。
万歳の声
平日、焼麩一つ投ずれば、折重りて群れを成し、噞喁の集団を波際に形作る程に飼ひ馴らせる鯉なれば、之を釣り挙ぐるに、術も手練も要すべき筈なく、岩丈の仕掛にて、力ッこに挙げさへすれば、寝子も赤子も釣り得べきなり。目の前なる、三十歳近くの、蕎麦屋の出前持らしき風体の男、水際にて引きつ引かれつ相闘ひし上、二尺許のを一本挙げたりしが、観衆忽ち百雷の轟く如き声して「万歳」を叫べり。
続きて、対ふ岸にて又一本挙げしが、又「万歳」の声起れり。一本を挙ぐる毎に、この歓声を放つ例なるべしと思ひき。
この衆き釣師、見物人の外に、一種異りたる者の奔走するを見る。長柄の玉網を手にし、釣り上ぐる者を見る毎に、即ち馳せて其の人に近寄り、抄ひて手伝ふを仕事とする、奇特者? なり。狂態も是に至りて極まれり。
釣師の偵察隊
彼方此方にて、一本を挙ぐる毎に「万歳」の叫びを聴きしが、此時、誰の口よりか「来た/\」といふ声響く。一同は、竿を挙げて故らに他方を向き、相知らざる様を粧ひたり。何事ぞと思ひしに、巡査の来れるなりし。偵察隊より「巡査見ゆ」との信号を受け、一時釣を休めしものと知られたり。さて其の過ぎ行くに及び、又忽ち池を取り囲みて鈎をおろせしは、前の如し。哨兵つきの釣とは、一生に再び見ること能はざるべし。
間も無く、「万歳」声裡に、又一本を挙げたる者ありしが、少しも喜べる色なく、「何だ緋鯉か。誰にかやらう」といふ声の下より、十歳許の小児、「伯父さん私に頂戴」と乞ふ。「なァに食べられないことは無いよ。肉が少し柔いが……。」と、之を外し与ふれば、小児は裾に包み、一走りに走り去れり。
此の男、又一本釣り挙げしが、「型が気に喰はぬ」とて、亦、傍に見物せる男に与へたり。普通の釣師は、三日四日の辛抱にて、「跳ッ返り」一本挙げてさへ、尺璧の喜びにて、幾たびか魚籃の内を覗き愛賞措かざるに、尺余の鯉を、吝気もなく与へて、だぼ沙魚一疋程にも思はざるは、西行法師の洒脱にも似たる贅沢無慾の釣師かなと感じき。聴けば、一人にて、七八本を貰ひたる者も少からずといふ。
鯉の当り年か
歩を移し、対ふ岸に立ちて観ける内、目の前なる老人、其の隣りなる釣り手に向ひ「随分の釣手だね。釣堀も、此位に繁昌すれば大中りだが」と言ひけるに、「此れだけの大中りを占められたら、開業二三日で破産しませうよ。其処な小僧奴なんざ、朝から十六七本挙げやがッたから、慥かに三四円の働きは為てますわ」とて、指させる小僧を見れば、膝きりのシャツ一枚着たる、十二三歳の少年なりし。想ふに、此の界隈の家々、此処二三日の総菜ものは鯉づくめの料理なりしなるべし。彼のお鯉御前は、大臣のお目に留り、氏無くして玉の馬車に乗り、此の公園の鯉は、罪無くして弥次馬の錆鈎に懸り、貧民窟のチャブ台を賑はす。真に今歳は、鯉の当り年なるかななど、詰らぬ空想を馳せて見物す。
放生池の小亀
たとひ自らは、竿を執らざるにせよ、快き気もせざれば、間もなく此処を去りしが、観音堂手前に到りて、亦一の狼籍たる様を目撃せり。即ち、淡島さま前なる小池は、田圃に於ける掻堀同様、泥まみれの老若入り乱れてこね廻し居けり。されば、常に、水の面、石の上に、群を成して遊べる放生の石亀は、絶えて其の影だに無く、今争ひ捜せる人々も、目的は石亀に在りしや明なりし。中には、「捕ても構えねいだが、捕りたくも亀は居ねいのだ」など高笑ひの声も聴ゆ。
三時過ぎ、家に帰りけるが、後に聞く所によれば、此日、市ヶ谷見付辺の濠渠も、夥しき釣客なりしとぞ。戒厳令布かれたる号外売る鈴の音喧き裡に在りて、泰然釣を垂れ、世事を一笑に附し去りて顧みず。釣者誠に仙客なるかな仙客なるかな。
Terjemahan Korea (Pagera AI)
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Catatan Editor Pagera
석정건당의 "동경시소요중의 조"는 메이지 시대 소요 사태 속에서 벌어지는 인간 군상의 모습을 생생하게 그려냅니다. 혼란한 사회 속에서 법과 질서가 무너진 틈을 타 일탈을 감행하는 사람들과, 불안과 공포에 휩싸인 채 일상을 멈춘 사람들의 대비가 인상적입니다. 특히 평소 금지된 낚시를 즐기며 일시적인 쾌락을 탐하는 천민들의 모습은 인간 본성의 어두운 면을 날카롭게 드러내며 깊은 여운을 남깁니다. 격동의 시대, 인간의 욕망과 도덕 사이의 갈등을 탐구하는 매혹적인 소설입니다.

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