野村胡堂
野村胡堂 · 일본어
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野村胡堂 · 일본어
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Teks asli (日本語)
「八、厄介なことになつたぜ」 錢形の平次は八丁堀の組屋敷から歸つて來ると、鼻の下を長くして待つてゐる八五郎に、いきなりこんなことを言ふのです。 「何にかお小言ですかえ、親分」 「それならいゝが、笹野の旦那が折入つての頼みといふのは、――近頃御府内を荒し廻る辻斬を捉へるか、せめて正體を突き留めろといふのだ」 「へツ、へエ――」 ガラツ八の八五郎さすがに膽を潰したものか、固唾が喉に引つ掛つて、二度に感嘆しました。 「笹野の旦那はかう仰しやるのだよ――この夏あたりから噂は聽いてゐたが、三日に一人、五日に二人罪のない人間がお膝元の江戸で、人參牛蒡のやうに斬られるのは捨て置き難い。いづれ腕自慢が高じての惡業であらうが、近頃は斬つた死體の懷中物まで拔くといふではないか。この上知らぬ顏をしては、御政道の瑕瑾と相成る。御家中若年寄方にも悉く御心痛で、町方へ強つての御言葉があつた――といふことだ」 「へエ――大したことになりましたね、親分」 それは全く大したことでした。 この夏あたりから始まつた辻斬騷ぎ、最初は新刀の切れ味を試す心算でやつたのでせうが、二度三度と重なると、次第に惡魔的な興味が高じて、神田
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野村胡堂
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