木暮理太郎
木暮理太郎 · japonés
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木暮理太郎 · japonés
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Original (japonés)
勿来関趾をたずね、鵜子岬に遊び、日和山に登って、漁船に賑う平潟の港内や、暮れ行く太平洋の怒濤を飽かず眺めた後、湾に臨んだ宿屋の楼上に一夜を明かして、翌日仙台からはるばると辿って来た海岸を離れ、小雨そぼふる中を棚倉道に沿うて歩き出した。袋田の瀑を探りたかったからである。 この瀑に就ては『日本名勝地誌』で其壮観は華厳の瀑に優るものがあるとのことを知っていたので、最初は海岸伝いに水戸迄出る積りであったのが、年来の目的であった勿来関趾の見物を済すと、少し海岸の単調に飽きて山の中が恋しくなり、地図を拡げて袋田の瀑が此処から略略一日の行程であることを知ると、急に予定を変更して、其方に足を向けたのであった。四十年も前の若い盛りであったから、日に十五里の道を歩くことは、さして苦にならなかった。然し地図というのが例の輯製二十万という平地は兎に角、少し山地に入ると全く役に立たぬものであった為に、絶えず岐路に迷って、花園神社へやや廻り道はしたものの、袋田へ着いたのは二日目の夕方であった。 凡そ旅といえば、あてなしの旅と称しても究極の目的はあるものだ。ましてこれは瀑見物が目的であったから、途中の景色などはどう
木暮理太郎
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