Vol. 2May 2026

도서

공개저작물 세계 지식 라이브러리

14,981종 중 12,888종 표시

読んできかせる場合

小川未明

お母さんたちが、何か心配なことでもあって、じっと考えていられるとします。いつもなら、快活にお話なさるものが、その時ばかりは、全く、言葉さえなく口を噤んで、そして、いつもにこ/\として、やさしい顔から、笑の影の絶えなかったものが、なんとなく打ち沈んで、瞳をひとゝころに落していられたとします。 たとえ、その様子に対して、何人もが、注意しなくとも、かならず、あなた

JA
원문만

読むうちに思ったこと

小川未明

絵のように美しいという言葉はあるが、いゝ絵は、見れば、見る程、ひきつけられるように感ずるものです。風景にしろ、人物にしろ、無駄に描かれた線はなく、どの部分を見ても生動するものですが、そういう絵は、よ程いゝ筆者を待たなければなりません。 しかし、尽せぬ滋味を汲むことには、絵も文章もかわりがないのです。むしろ、文章の方が、より多く想像を要するだけ、惹きつける力も

JA
원문만

読書

西田幾多郎

私は或は人から沢山の書物を読むとでも思われているかも知れない。私はたしかに書物が好である。それは子供の時からの性僻であったように思う。極小さい頃、淋しくて恐いのだが、独りで土蔵の二階に上って、昔祖父が読んだという四箱か五箱ばかりの漢文の書物を見るのが好であった。無論それが分ろうはずはない。ただ大きな厳しい字の書物を披いて見て、その中に何だかえらいことが書いて

JA
원문만

ふざけた読書

豊島与志雄

ふざけた読書 豊島与志雄 某氏ある時、年賀状の返信を書いていた。固より、こちらから先に賀状を出すような人ではない。受取ったものに一つずつ返信を書いてゆくのである。然るに賀状の中には、往々、姓名だけで住所のついていないのがある。某氏は遂に筆を投じて、歎息して云う。「住所を書きこむくらいの配慮はしておいて貰いたいものだ。人に返信を書かせるばかりか、名簿をくって住

JA
원문만

読書の今昔

寺田寅彦

読書の今昔 寺田寅彦 現代では書籍というものは見ようによっては一つの商品である。それは岐阜提灯や絹ハンケチが商品であると同じような意味において商品である。その一つの証拠にはどこのデパートメント・ストアーでもちゃんと書籍部というのが設けられている。そうして大部分はよく売れそうな書物を並べてあるであろうが、中にはまたおそらくめったには売れそうもない立派な書籍も陳

JA
원문만

読書子に寄す 岩波文庫発刊に際して

岩波茂雄

真理は万人によって求められることを自ら欲し、芸術は万人によって愛されることを自ら望む。かつては民を愚昧ならしめるために学芸が最も狭き堂宇に閉鎖されたことがあった。今や知識と美とを特権階級の独占より奪い返すことはつねに進取的なる民衆の切実なる要求である。岩波文庫はこの要求に応じそれに励まされて生まれた。それは生命ある不朽の書を少数者の書斎と研究室とより解放して

JA
원문만

読書弁

正岡子規

読書弁 正岡子規 大凡一個の人間の慾には一定の分量ある者と思はる。例へば甲なる者の慾心は百斤あるものならば、常に此分量を限りとして百斤より増すこともなく又減ずることなし。併し慾には種類ありて食慾色慾等五官の慾を初めとして無形の名誉に至るまで千差万別あることなるが、其各種の慾心には消長盛衰あれども其総体の分量は固より百斤ならば百斤の外に出づることなし。各人の分

JA
원문만

読書と生活

牧野信一

友達のAが私の部屋に現はれて云つた。 「また大阪へ行つて来るんだが、土産は何が好い?」 「今日行くの?」 「そのつもりだつたんだが、水泳を見て来たいので明日になるだらう。一処に行かないか、帰りにサニイ・サイド・アツプも観て来たいし、バー・△△にも三十分ほど……」 「その間にダンス・ホールの時間を挟むのを忘れてゐるな。――悉く附き合はう。大阪へは、やつぱり飛行

JA
원문만

読書遍歴

三木清

読書遍歴 三木清 一 今日の子供が学校へも上らない前からすでにたくさんの読み物を与えられていることを幸福と考えてよいのかどうか、私にはわかない。私自身は、小学校にいる間、中学へ入ってからも初めの一、二年の間は、教科書よりほかの物はほとんど何も見ないで過ぎてきた。学校から帰ると、包を放り出して、近所の子供と遊ぶか、家の手伝いをするというのがつねであった。私の生

JA
원문만

やきもの読本

小野賢一郎

やきものゝ歴史は古い、考古學の範圍にはいつてゆくと際限がない、また私のよく話し得るところでない。しかし、やきものが或時代の尖端をいつたものであつて、やきものゝ技を知る人が「瓦博士」などの稱呼で尊敬されてゐた時代のあつたことは確かである。我々は小學校の歴史で、百濟から瓦博士の來たことなど聞いた記憶がある。それが、ずつと後になると時代の流れに乘つて、權力者の保護

JA
원문만

読んだ本

牧野信一

今僕の枕元には、ジイド全集の第四巻と久保田万太郎氏の「月あかり・町中」の二部があるのみ。ろく/\本も読めぬ病弱つゞきで、この幾ヶ月、たゞ窓外の風景を眺めるばかりをことゝして、あちこちの田舎ばかりを転々として漸くこゝに落ついたところだ。薬瓶とブロバリンと二三個のトランクと廻送される郵便と、だから本は何も持ち歩けなかつた。久保田氏のものは大概発表の当座読むのだが

JA
원문만

太宰治

誰 太宰治 イエス其の弟子たちとピリポ・カイザリヤの村々に出でゆき、途にて弟子たちに問ひて言ひたまふ「人々は我を誰と言ふか」答へて言ふ「バプテスマのヨハネ、或人はエリヤ、或人は預言者の一人」また問ひ給ふ「なんぢらは我を誰と言ふか」ペテロ答へて言ふ「なんぢはキリスト、神の子なり」(マルコ八章二七) たいへん危いところである。イエスは其の苦悩の果に、自己を見失い

JA
원문만

誰か

スティーブンソンロバート・ルイス

僕等が原にゐる時は、 誰かこつそりやつて来る。 僕等がたのしくゐる時は、 誰か森からやつて来る。 誰だかちつともわからない、 どんな姿かわからない。 けれどきつとよ、やつて来る、 僕等がたのしくゐる時は。 桂のなかや草の上、 僕等と一しよに歌うたふ。 僕等がたのしくゐる時は、 きつと誰だかそばにゐる。 僕等が穴をほる時は、 その穴のなかもぐりこむ。 僕等がお

JA
원문만

誰が何故彼を殺したか

平林初之輔

下田の細君が台所の戸を開けたときは、まだ夜があけてまもない時刻だった。 その朝は、東京に気象台はじまって以来の寒さだったことが、その日の夕刊で、藤原博士の談として報じられた程で、まるで雪のようなひどい霜だった。地べたは硝子をはりつめたように凍てついていた。 彼女は左手にばけつをさげ、右手に湯気のもやもやたちのぼる薬缶をさげて井戸端へいった。井戸というのは、下

JA
원문만

誰が・何時・何処で・何をした

竹久夢二

誰が・何時・何処で・何をした 竹久夢二 二人の小さな中学生が、お茶の水橋の欄干にもたれて、じっと水を見ていました。 「君、この水はどこへ往くんだろうね」 「海さ」 「そりゃ知ってるよ。だけど何川の支流とか、上流とか言うじゃないか」 「これは、神田川にして、隅田川に合して海に入るさ。」 「そう言えば、今頃は地理の時間だぜ、カイゼルが得意になって海洋奇談をやって

JA
원문만

誰も知らぬ

太宰治

誰も知らぬ 太宰治 誰も知ってはいないのですが、――と四十一歳の安井夫人は少し笑って物語る。――可笑しなことがございました。私が二十三歳の春のことでありますから、もう、かれこれ二十年も昔の話でございます。大震災のちょっと前のことでございました。あの頃も、今も、牛込のこの辺は、あまり変って居りませぬ。おもて通りが少し広くなって、私の家の庭も半分ほど削り取られて

JA
원문만

誰が罪

清水紫琴

誰が罪 清水紫琴 その一 『監獄といへばあたまから、善人の行くべき処でないと思ふ人が多い。なるほどそれは国事犯者の少数と、ある一二の項目に触れて禁錮された、人々とを除いたならば、まるつきり、純潔無垢なるものの、行くべき処でないには相違ない。さらば青天白日とかいふ、監獄の外に居るものは、既往と将来とは知らず、現在では、純潔無垢なものばかりかといふに、なかなかさ

JA
원문만

調帯

野村吉哉

ぶんぶんすばらしくうなりながら 私の目の前にいつでもいつでもあらわれてくる調帯 うとうととまどろみかけた頭のなかに すぐぶんぶんとひびきながら 私の身体のところどころをへし折りはねとばし すばらしい勢いで回転している調帯の幻影 いつでもいつでも 夜でも昼でも私は調帯にせめられている まっくらがりのなかで ぶんぶんうなりながら回転している調帯! 手を折られ足を

JA
원문만

調査機関

中井正一

調査機関 中井正一 1 西洋の近代文明の特徴の一つは、科学的・実証的精神である。この精神によって人間は解放せられ、民主的社会が形成せられ、産業技術が発展したのである。近世以前には東洋は西洋よりもむしろ高い文明をもっていたのであるが、近世において急速にたちおくれてしまった。その根本的原因は科学的・実証的精神の未発達に求められるであろう。 西洋においても、産業革

JA
원문만

談片

田山花袋

さうですね、避暑についての話と言つても、別に面白いこともありませんね。まア暑さを避けるのなら、何と言つても、標高の大きい山岳地方に行くに限ると思ひますね。千米突以上の山の上にゐれば、いつだつて暑いなんていふ気はしませんからね。 しかし、余り世離れては、避暑といふ目的に副はなくなるかも知れませんね。矢張、都会の人達が大勢行くやうなところでなくては面白くないんで

JA
원문만

かげろふ談義 ――菱山修三へ――

坂口安吾

二ヶ月ばかりお目にかかりませんが、御元気のことは、時々人づてにきいてゐました。さて、僕は今日、人々は笑ふばかりで、とりあつてくれさうもないことに就いてお喋りしたくなりましたので、君にあてて話しかける必要にせまられました。 東路の道のはてよりも、なほ奥つかたに生ひ出でたる人、いかばかりかはあやしかりけむを、いかに思ひ始めけることにか、世の中に物語といふもののあ

JA
원문만

諏訪湖畔冬の生活

島木赤彦

諏訪湖畔冬の生活 島木赤彦 富士火山脈が信濃に入つて、八ヶ岳となり、蓼科山となり、霧ヶ峰となり、その末端が大小の丘陵となつて諏訪湖へ落ちる。その傾斜の最も低い所に私の村落がある。傾斜地であるから、家々石垣を築き、僅かに地を平らして宅地とする。最高所の家は丘陵の上にあり、最底所の家は湖水に沿ひ、其の間の勾配に、百戸足らずの民家が散在してゐるのである。家は茅葺か

JA
원문만

論理と直観

三木清

論理と直觀 三木清 我々が物に行くのは直觀によつてである。これは如何なる物であらうとさうである。ただ物に行くといふのみではない、直觀によつて我々は物の中に入り、物と一つになるとさへいはれるであらう。故に知識といふものが元來何等かの物の知識である限り、如何なる知識も直觀に依るところがなければならぬ。直觀のない思惟は、如何に形式を整へるにしても、空轉するのほかな

JA
원문만

ヤミ論語

坂口安吾

ヤミ論語 坂口安吾 世は道化芝居 自宅へ強盗を手引きした青年があったと思うと、人数も同じ四人組で自宅で強盗した絹香さんという二十一の娘が現れた。 トリスタン・ベルナールの作品だかに、知らないウチは勝手が分らぬ、それに見つかった時、変テコリンで困らア、というので知人のウチへ稼ぎにはいるマヌケな素人泥棒の道化芝居があった。 これも一つの心理であろう。知らないウチ

JA
원문만