Vol. 2May 2026

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朝に想い、夜に省みる

アレンジェームズ

本書『朝に想い、夜に省みる』へ選り抜くため、ジェイムズ・アレンの全著作を通読しているうち、私は、その1ページ1ページに真実味があると繰り返し何度も感じたものだった。誰もわからずとも、ほかならぬ私だけはこの作家のことを知っている。これまで長年、あらゆる姿の彼を見てきたのだ――仕事の時も余暇の時も、喜びの日も悲しみの日も、日だまりの中でも雲の中でも――だからこそ

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栄養学小史

カーペンターケニス・J

この論文は、私たちの学問(栄養学)の簡潔な歴史入門書であり、教科書に使えるように計画された4編の招待論文の第1編である。スペースが限られているので、私は栄養に必要な物質の発見や、栄養素を供給する食品の研究に焦点をしぼることにした。栄養学は分析化学および一般生理学の発展に大きく依存してきたが、これらの歴史書は既に存在している。 簡潔に取り扱うことによって多数の

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桜島噴火の概況

石川成章

【湧出年代に關する舊記】 櫻島は鹿兒島縣鹿兒島郡に屬し、鹿兒島市の東約一里錦江灣頭に蹲踞せる一火山島にして、風光明媚を以て名あり、其海中より湧出したる年代に關しては史上傳ふる所によれば靈龜四年と云ひ、或は養老二年と云ひ、或は和銅元年と云ひ、或は天平寳字八年と云ひ諸説紛々として一定せず、顧ふに斯くの如き火山島は决して單に一回の噴出によりて成りたるものには非ずし

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古句を観る

柴田宵曲

ケーベル博士の常に心を去らなかった著作上の仕事は「文学における、特に哲学における看過されたる者及忘れられたる者」であったという。この問題は一たびこれを読んで以来、またわれわれの心頭を離れぬものとなっている。世に持囃される者、広く人に知られたものばかりが、見るべき内容を有するのではない。各方面における看過されたる者、忘れられたる者の中から、真に価値あるものを発

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天狗

大坪砂男

黄昏の町はずれで行き逢う女は喬子に違いない。喬子でなくてどうしてあんな素知らぬ顔をして通り過ることができるものか。貌といって、いつも巾で包んで正面きっているのだから分る筈はあるまいと――莫迦なことを、喬子は怖いのだ。そのくせ、人の様子を探ろうなどと、ひょっとすると、暗示にかけながら正体を見破ろうと計っているのかも知れない。きっとそうだ。憐れむべし、その手にの

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浴槽

大坪砂男

ここから関東平野を一気に千メートル登ろうという碓氷峠の、アプト式鉄道の小刻みな振動を背筋に感じながら、私は読みさしの本をわきに伏せた。 見おろす目の下に、旧道添いの坂本の宿が、きらきらと緑の美しい六月の光を吸って、音無しの村のように静まっている。時の観念から遊離した仙郷とでも云いたい眺めだった。 それも、不意に一切がトンネルの闇に消されると、急に車輪の響きが

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いやな感じ

高見順

暗い踏切の手前で円タクをとめた。旦那、お楽しみですねと若い運転手がにやにやしながら、釣り銭を出した。なに、言ってやがると砂馬慷一はその小ぜにをひったくるようにした。道路の向うを汽車の線路が横断している。旧式の機関車がその道路の真中に立ちはだかって、老いぼれの喘息病みみたいに、ゼーゼーと白い息を吐いている。市外の、ここは場末のどん尻だ。 歩道のはじに屋台が並ん

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如何なる星の下に

高見順

――アパートの三階の、私の佗しい仕事部屋の窓の向うに見える、盛り場の真上の空は、暗くどんよりと曇っていた。窓の近くにあり合わせの紐で引っ張ってつるした裸の電灯の下に、私は窓に向けて、小さな仕事机を据えていたが、その机の前に、つくねんと何をするでもなく、莫迦みたいに坐っていた。できるだけ胸をせばめ、できるだけ息を殺そうと努めているみたいな恰好で両肘を机の上に置

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桃太郎

石塚浩之

沖に出てから三日になる。 もちろんときおり名前の分からぬ海鳥が飛んできたりもするが、それとてもほとんど蠅と見間違えたとしても不思議はあらぬような、色彩を失った点として、薄い雲で覆われた曖昧な空模様をなめらかな曲線で区切って移動していくのみであり、お互いの姿を確認しつつも気づかぬようなふりをしながら相手の様子をうかがうといった気晴らしのひとときを過ごせるほどに

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UV

石塚浩之

ぼくには生活がない。しなければならないことも、したいこともなにもない。ただ毎日を死んでいるみたいに生きている。生活というのは一種の保護膜のようなものだ。それが身を守るためにこれほど有用なものだったとは、失ってみるまで気づかなかった。保護膜を失い生活圏の外の世界に直接出ることは成層圏の外に出て太陽を肉眼でみる以上に危険なことだ。この世界の光は直射日光よりもまぶ

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江戸前の釣り

三遊亭金馬

魚釣りと人生は実によく似かよったところがある。女は男を釣り、男は女を釣ろうと思って釣られている。ぼくの釣りも、魚に釣られて帰ることが多い。しかし釣りは、忍耐を教え、辛抱強くさせてくれる。釣りの失敗は、つまり人生の失敗ともいえる。 五十年間の釣りを振り返ってみると、失敗だらけで、何も残っていない。落語も釣りも、未完成のまま、人生の終点が近くなった。 それでも、

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銀の匙

中勘助

私の書斎のいろいろながらくた物などいれた本箱の抽匣に昔からひとつの小箱がしまつてある。それはコルク質の木で、板の合せめごとに牡丹の花の模様のついた絵紙をはつてあるが、もとは舶来の粉煙草でもはひつてたものらしい。なにもとりたてて美しいのではないけれど、木の色合がくすんで手触りの柔いこと、蓋をするとき ぱん とふつくらした音のすることなどのために今でもお気にいり

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腹のへった話

梅崎春生

申すまでもなく、食物をうまく食うには、腹をすかして食うのが一番である。満腹時には何を食べてもうまくない。 今私の記憶のなかで、あんなにうまい弁当を食ったことがない、という弁当の話を書こうと思う。弁当と言っても、重箱入りの上等弁当でなく、ごくお粗末な田舎駅の汽車弁当である。 中学校二年の夏休み、私は台湾に遊びに行った。花蓮港に私の伯父がいて、私を招いてくれたの

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八ガ岳に追いかえされる

梅崎春生

八※岳登山を試みたのは、昨年の八月末のことで、メンバーは僕んとこ夫妻、遠藤周作夫妻、遠藤君の教え子のグラマー嬢たちが数人、それに斎藤さんと言う人で、この斎藤さんは土地の人で、案内役をして呉れることになった。 初めは八※岳に登る予定じゃなかったのである。八※岳麓の白駒※池という池に行く予定であった。足弱の遠藤君が脚に自信がないからと言ってそれに決め、皆もそのつ

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赤い駱駝

梅崎春生

まだ部隊にいた時分、潜水艦勤務を五年もやったという古参の特務中尉がいて、それがおれたちにときどき話を聞かせてくれたが、そのなかでこんな話が今でも深く頭にのこっている。それは長時間海の底にもぐっていて、いよいよ浮上しようとする時の話なんだ。なにしろ潜水艦というふねは、水にもぐっている関係上、空気の補給がぜんぜん絶たれているだろう。空気はよごれ放題によごれ、吸っ

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魚の餌

梅崎春生

今でもその子供等のことを、僕は時に思い出す。その子供たちは、たしかに僕の餌箱から、餌を盗んだのだ。 それはもう十年も前のことになる。 十年前というと、まだ戦争中のことだ。戦争中だというのに、大の男がせっせと防波堤に通って、魚を釣る。それも僕だけじゃなくて、防波堤の常連とでも言ったようなのが、十人近くいた。それに半常連。フリの客など。それに本職の漁師も時にこれ

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ボロ家の春秋

梅崎春生

野呂旅人という名の男がいます。そいつはどこにいるか。目下僕の家に居住している。つまり僕と同居しているというわけです。しかしこんな場合、同居という呼び方が正しいかどうか、僕にはよく判らない。貴方も御存知のように、僕は世間知らずの一介の貧乏画家だし、言葉の使用法にあまり敏感なたちじゃありません。でも僕の感じからすれば、同居というのは、同じ権利をもって一家に住みあ

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凡人凡語

梅崎春生

その子は、ぼくを嫌っています。いや、たしかに憎んでいるのです。 今子供と言いましたが、もう子供じゃないのかも知れない。戦後子供の背丈がにょきにょきと向上して、どこで大人と子供の区別をつけるのか、どうも判らなくなって来たようです。言うことは子供っぽくても、身長が百八十センチもあったり、あるいは逆に、恰好は子供子供としているのに、言うことだけはぺらぺらと悪達者だ

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庭の眺め

梅崎春生

庭というほどのものではない。方六七間ばかりの空地である。以前ぐるりを囲っていた竹垣は、今は折れたり朽ちたりして、ほとんど原形を失っている。おのずから生じた羊歯や灌木や雑草の類が、自然の境界線をなしているものの、あちこちが隙間だらけなので、鶏でも猫でも犬でも自由に通れる。事実それらの小動物は、毎日顧慮することなく、私の庭を通過する。その隙間は、人間でも楽に通れ

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梅崎春生

その夜僕も酔っていたが、あの男も酔っていたと思う。 僕は省線電車に乗っていた。寒くて仕方がなかったところから見れば、酔いも幾分醒めかかっていたに違いない。窓硝子の破れから寒風が襟もとに痛く吹き入る。外套を着ていないから僕の頸はむきだしなのだ。座席の後板に背筋を着け、僕は両手をすくめて膝にはさみ眼をしっかり閉じていた。そして電車が止ったり動き出したりするのを意

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狂い凧

梅崎春生

ある晴れた日の夕方、夕焼雲の色が褪せかけた頃、私は郊外の道を歩いていた。季節は晩秋か、初冬だったと思う。地上や中空にかなり強い風が吹いていて、樹々の梢を動かし、乾いた砂埃を立てていた。 それはある私鉄と別の私鉄の駅間を結ぶ道路で、中央部が簡易舗装になっている。そこをバスや自動車やオート三輪が通る。舗装してない両側の砂利の部分を、人は歩くのだ。 あたりはまだ開

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記憶

梅崎春生

その夜彼はかなり酔っていた。佐渡という友人が個展を開いたその初日で、お祝いのウィスキーの瓶が何本も出た。酩酊して新宿駅に着いたのは、もう十時を過ぎていた。 つかまえたのは、専門の構内タクシーである。駅を出て客が指定したところで降ろし、またまっしぐらに駅に戻って来る式のもので、それが一番安全そうに見えたからだ。酔うと彼は必要以上に用心深くなる癖がある。戦後しば

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黄色い日日

梅崎春生

垣根の破れたところから、大きな茶のぶち犬が彼の庭に這入ってきた。お隣の発田の飼犬である。なにか考えこんでいる風に首を垂れ、彼が大切にしている牡丹のところへふらふらとあるいてきたが、その根の辺をくんくん嗅ぎながら二三度廻り、また何となく縁側の方に近づいてきた。どこかで転んだと見え、脇腹に濡れた枯葉を二三枚貼りつけている。縁の前にはバケツをさかさに伏せ、その上に

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Sの背中

梅崎春生

『猿沢佐介の背中には、きっと一つの痣がある。しかもそいつのまんなかに、縮れて黒い毛が三つ、生えているのに相違ない』 いつからか、蟹江四郎は、そう思うようになっていました。思うというより、信じるといった方がいいかも知れません。思ったり信じたりするだけではなく、時には口に出して言ってみたりさえするのです。もちろん人前でではなく、こっそりとです。七五調の新体詩みた

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