国枝史郎 · 일본어
첫 문단 미리보기
원문 (일본어)
「飛天夜叉、飛天夜叉!」 「若い女だということだね」 「いやいや男だということだ」 「ナーニ一人の名ではなくて、団体の名だということだ」 「飛天夜叉組ってやつか」 「術を使うっていうじゃアないか」 「摩訶不思議の妖術をね」 「宮方であることには疑がいないな」 「武家方をミシミシやっつけている」 「何がいったい目的なんだろう?」 「大盗賊だということだが」 「馬鹿を云え、勤王の士だよ」 「武家方が宮方を圧迫して、公卿衆や坊様を捕縛しては、拷問をしたり殺したりする。そこで捕縛をされないように、宮方の人々を逃がしてやったり、捕えられた人を取り返したり、いろいろやるということだ」 正中年間から延元年間へかけて飛天夜叉の噂は大変であった。 昭和年間から推算すると、その時代はおよそ六百年前で、後醍醐天皇、大塔宮、竹の園生の御方々は、申すもかしこき極みであり、楠木正成、新田義貞、名和長年というような、南朝方の勤王の士や、北条高時、足利尊氏、これら逆臣の者どもが、歴史の上に華やかに、名を連ねていた時代なのである。 そういう時代のある一日――詳しくいえば正中元年八月××日の真昼時に、土岐小次郎という若い
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