国枝史郎 · 일본어
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원문 (일본어)
「……ええと、然らば、匁という字じゃ、この文字の意義ご存知かな?」 本条純八はやや得意気に、旧い朋友の筒井松太郎へ、斯う改めて訊いて見た。二人は無聊のつれづれから、薄縁を敷いた縁側へ、お互にゴロリと転りながら、先刻から文字の穿鑿に興じ合っているのであった。 「匁という文字の意義でござるか? いやいや拙者不案内でござるよ」 松太郎は指で額を叩き、苦笑しながら左様云った。 「然らばご教授申そうかの――匁と申す此文字はな、何文の目という意義でござるよ。つまり文〆と書くべきを略して此様に書き申す」 「ははあ、文〆の略字かの。如何様、是は尤じゃ」 「何んと古義通ではござらぬかな」 「天晴古義通、古義通じゃ」 仲の宜い二人は笑い合い、何んの邪気も無く褒め合った。 先刻から門前に佇んで、鈴を鳴らしていた托鉢僧――頭髪白く銀のように輝き、皮膚の色も白く鞣革のように光った、老いた威厳のある托鉢僧は、其時何んと思ったか、つかつかと門の内へ這入って来たが、 「失礼ながら匁の穿鑿、ちと曖昧でござり申すよ」 斯う云うと縁側へ腰をかけた。 「これはこれは旅の僧、匁の字に異議ござるとの?」 純八はヒョイと起き直り、
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国枝史郎
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