西東三鬼 · 일본어
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원문 (일본어)
船欄に夜露べつとり逃ぐる旅 私はいつも逃げてばかりゐるやうです。それといふのも、私といふ男は、齢五十をとうに過ぎてゐながら、私と同じ生きものである人間、特に女の人に対する抵抗力が実に弱く、まるで生れたての赤ん坊がたやすく風邪をひくやうに、やられてしまふのです。 はじめ軽いくしやみが一二度出たかと思ふと、アッといふまに肺炎を併発して高熱にうなされるのです。困つたものです。 そこで私は元々貧弱な勇気をふるひ立てて、女の人に対する皮膚の抵抗力を増進させるため、冷水摩擦のたぐひを試み、あのかぐはしい香気が、人よりも大きな鼻の孔に侵入しないやうにと、マスクなども用ひるのですが、何のたしにもならないのです。 ごらんに入れた拙い句は、去年の夏、神戸から船に乗つて松山へ行くときのものです。 そのときも私は例によつて風邪をひきかゝつてゐたのです。こんどの風邪は鼻かぜ位ではすみさうもないといふ予感があつたので、松山にでも逃げ出して、谷野予志先生の長い温顔でも見たら直るだらうと思ひ立つたのです。 アメリカ語のカラミティといふのは厄病神のことださうですが、どこか日本語の趣もあるやうです。私の風邪の神様は波止場
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西東三鬼
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