野村胡堂
野村胡堂 · 일본어
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野村胡堂 · 일본어
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원문 (일본어)
「世の中に、金持ほど馬鹿なものはありませんね」 「貧乏人は皆んな、そんな事を言ふよ、つまらねえ持句さ」 平次と八五郎は、相變らず空茶に馬糞煙草で、いつものやうな掛け合ひを始めて居ります。薄ら寒い二月の、ある朝の一と刻、八五郎の人生觀が、この不思議な事件へ錢形平次を追ひやる動機でした。 「金さへ無きや、こちとらのやうに呑氣に暮せるのに、苦勞して金を拵へて、今度はその金のために、夜もおち/\寢られねえなんて、隨分間拔けな話ぢやありませんか」 「その間拔けは何處に住んでゐるんだ、お前の話には、妙に含みがあるが、まさか世上の金持の惡口を言ひに、俺のところへ來たわけぢやあるめえ」 「その通りですよ、親分、近頃生命を狙はれてゐさうで、氣味が惡くて叶はねえから、錢形の親分の智惠が借り度えと、あつしの叔母に頼んで來た、贅澤な金持があるんですが、こいつは親分の耳に入れても無駄だから、強さうな用心棒でも雇ふが宜いと、斯う言つてやりましたよ、金の番人などは、あつしだつて、御免蒙りまさア」 「待つてくれよ、八、生命が危ないといふのは容易のことぢやねえ、それに叔母さんの頼みなら、一應は聽いて見なきや惡からう」
野村胡堂
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