牧野信一 · 일본어
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원문 (일본어)
友達のAが私の部屋に現はれて云つた。 「また大阪へ行つて来るんだが、土産は何が好い?」 「今日行くの?」 「そのつもりだつたんだが、水泳を見て来たいので明日になるだらう。一処に行かないか、帰りにサニイ・サイド・アツプも観て来たいし、バー・△△にも三十分ほど……」 「その間にダンス・ホールの時間を挟むのを忘れてゐるな。――悉く附き合はう。大阪へは、やつぱり飛行機で行くのか?」 私は、読みかけてゐたステブンスン作「驢馬旅行」にしほりを挟んで、外出の仕度にとりかゝつた。 「あゝ――」 Aは慣れた顔で点頭き、そして机の上の本を取りあげながら、 「感心に、厭に古いものを読んでゐるぢやないか……ゼ・トラベル・オン・ゼ・ドンキイ――面白いか?」 「単語を忘れてゐること夥しい。無闇に字引を引きながらなので、直ぐに飽きてしまふんだが、斯うでもしないと益々英語を忘れてしまひさうなので――時々少しづゝ、そんな風にして読んでゐるのだが、何時読了るか解つたものぢやない。その他に、此処に□冊ばかりあるだらう、あれこれと読むので何れも半分までもすゝんでゐない、春のはぢめの頃から、田舎生活から、附きまとふてゐる本なの
牧野信一
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