牧野信一 · 일본어
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원문 (일본어)
苗字は省きますが満里子君は私の少数の女友達のうちで、数年以来変らぬ親愛と信頼とを惜みなく持ち続けてゐる可憐で快活な人です。満里子君も亦私に対して満腔の尊敬と敬愛とを捧げてゐます。つい此間満里子君は私の、これも亦満里子君同様に、私は親愛を、彼は敬愛を互ひに譲り合つた験しもないといふいとも円満な交遊を持ち続けてゐる私の年下の友達のR君と華燭の典を挙げました。 そのお祝ひの卓子で、私は二人の喜びを胸一杯に享け入れて目出度い盃を挙げながら――うつら/\と、おゝ、それは二年ばかり前の春の時分であつたかな! などゝ、その頃の私達の楽しかつた生活の一端を思ひ出しました。 その頃私達は海辺の村の、窓から海原を見晴せる小さな西洋館に合宿して、勉強と運動とに没頭して居りました。そこに、東京から、その頃未だ文科大学生であつたRが私の作品を慕つて遥々と訪れ、間もなく私達の合宿生活の一員に加はることになりました。私達は晴れた朝夕は、そろつてシヤツ一枚になつて浜辺へ降り立つては諸種の運動に吾を忘れて身神の鍛練に余念ありませんでしたところ、或頃から満里子君は、赤と白の旗を持つて言葉を描く信号体操といふものをはぢめま
牧野信一
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