
江戸川乱歩 · 日语
江戸川乱歩 · 日语
首段预览
原文 (日语)
そのふたりの少年は、あんなこわいめにあったのは、生まれてからはじめてでした。 春のはじめの、ある日曜日、小学校六年の島田君と木下君は、学校の先生のおうちへあそびにいって、いろいろおもしろいお話を聞き、夕方になって、やっと先生のうちを出ました。そのかえり道の出来事です。 「おや、へんだね、こんな町、ぼく一度も通ったことがないよ。」 島田君がふしぎそうに、あたりを見まわして、言いました。 「ほんとだ。ぼくも通ったことがないよ。なんだか、さびしい町だね。」 木下君も、へんな顔をして、人っこひとりいない、広い大通りを見まわしました。 夕方のうすぼんやりした光の中に、一度も見たことのない町が、ふたりのまえに、ひろがっていたのです。くだもの屋だとか、菓子屋だとか、牛肉屋などが、ずっとならんでいるのですが、どの店にも、人のすがたがなく、まるで、人間という人間が、この世からすっかりいなくなって、店屋だけが、のこっているのではないかと、あやしまれるほどでした。 「へんだなあ。」と思いながら、あるいていますと、一けんのりっぱな骨董屋が目につきました。大きなショーウィンドーのなかに、古い仏像だとか、美しいも
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