梶井基次郎
梶井基次郎 · 日语
梶井基次郎 · 日语
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原文 (日语)
忽那に就て 忽那はクツナと讀む。奇妙な名だ。こんな話がある。高等學校では彼も教場を下駄穿きで歩く方だつた。獨逸人の教師が、 「何故下駄で教室へ入るのだ」と或日彼に云つた。 「靴がないのです」 そこでヘルフリツチユ先生が 「道理でクツナ」 忽那の生國は伊豫だ。彼は犬神の話を持つてゐる。鬪鷄の話。海上の婚禮の話。おこぜの話。――そんなところから郷土的な「肥料盜人」のやうなものが生れた。 高等學校ではラグビーをやつてゐたことがある。應援團の中にもゐた。それでゐて畫をやる。かなり多方面だ。高等學校でも大學でも獨逸人には「能筆」と云はれる。 情に脆く人なつこい性質とその半面の孤獨――時として彼はまいまいつぶらの樣に蓋を閉ぢてしまふ。 私は彼の印象から龍を畫くことが出來さうだ。然し睛を點じることは忽那よ、それは私一人ではやれないことだ、友情を力にして、二人で睛を點じようではないか。 飯島に就て 寄宿舍の受付には外國からの映畫雜誌が飯島宛に澤山來る。古顏の生徒が勝手に開封して「シヤンだな」など云つて頁をまくる。飯島はそれを一番嫌つた。活動から歸つて來ると、「義侠のらつふるず」といふ風にノートへ役割か
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