佐々木邦 · 일본어
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원문 (일본어)
奥さんを失った社長は悉皆挫けてしまった。糟糠の妻だったから、大打撃だったに相違ないが、あのガムシャラな人が仏道に志したのだから驚く。会社へ来ていても、数珠を手放さない。瞑目唱名しながら、書類に判を捺すのだった。 「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」 社長秘書として叱られるのが半商売の僕も、普段の恨みは別として、漫ろに哀れを催した。 「御愁傷は御道理でございますが、余りお考えになると、お身体に障ります」 「有難う。皆そう言ってくれるけれど、何うしても考える。それというのも俺は生前家内を大切にしなかったからだ。人よりも余計に苦労をかけている」 「そんなことはございません。社長ぐらい家庭で優しい御主人はないでしょうと妻が始終言っています」 「そう/\、尚さんを有難う。毎日来て貰って済まない」 「いや、一向。当分通勤させます」 こゝで説明して置くが、僕は妻によって聊か社長と縁が繋がっている。妻の尚子は社長夫人の従姉の娘だ。郷里の女学校を卒業して社長のところへ行儀見習に来ていたのを僕が拝領したのである。こう言うと、会社の成績が好くて見込まれたように聞えるかも知れないが、残念ながら、そうではない。僕は学
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佐々木邦
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