佐藤春夫 · 일본어
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원문 (일본어)
「ぼくはもう極楽行きは見合はせることにきめたよ」 と或る時、芥川龍之介が、例のいたずらつぽい眼をかがやかしながら、わたくしに話しかけたことがあつた。 「?」これはきつと何かあとにつづくおもしろい言葉があるに違ひないと予想したから、わたくしがあとを期待してゐると、彼は言ふのであつた。 「極楽は四時、気候、温和快適だとかで、季節の変化は無いらしいね。季節の変化のない世界など、ぼくにはまつぴらなのだ」 いかにも芥川らしい言ひ分であつた。彼は一面で俳人であり、俳句は季節の変化を主題とする文学だから、芥川が季節に変化のない世界をまつぴらだといふのは尤も千万である。 極楽浄土には季節の変化以上にこれを償つて余りある種々な精神的悦楽もあるらしいが、それにしても、芥川が季節の変化を無上の喜びとしたらしいこの言ひ分は、俳人ならずとも、すべての日本人に同感されてよいものと思ふ。 そもそも、われらが日本の国土は、世界の好もしい部分に位置して、季節の変化といふ点にかけては、全世界でも二つと無い豊富なところなのではあるまいか。 わたくしは日本以外、広い世界のどこでも半年以上を住んだことはないのだから、井戸の蛙の
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佐藤春夫
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