
三遊亭円朝 · 日语
三遊亭円朝 · 日语
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原文 (日语)
一 昔はお武家が大小を帯(さ)してお歩きなすったものですが、廃刀以来幾星霜を経たる今日に至って、お虫干の時か何かに、刀箪笥から長い刀(やつ)を取出(とりいだ)して、これを兵児帯(へこおび)へ帯して見るが、何(ど)うも腰の骨が痛くッて堪らぬ、昔は能(よ)くこれを帯して歩けたものだと、御自分で駭(おどろ)くと仰しゃった方がありましたが、成程是は左様でござりましょう。なれども昔のお武家は御気象が至って堅い、孔子や孟子の口真似をいたして、頻(しきり)に理窟を並べて居(お)るという、斯(こ)ういう堅人(かたじん)が妹に見込まれて、大事な一人娘を預かった。お宅は下根岸(しもねぎし)もズッと末の方で極(ご)く閑静な処、屋敷の周囲(まわり)は矮(ひく)い生垣になって居まして、其の外は田甫(たんぼ)、其の向(むこう)に道灌山(どうかんやま)が見える。折しも弥生(やよい)の桜時、庭前(にわさき)の桜花(おうか)は一円に咲揃い、そよ/\春風の吹く毎(たび)に、一二輪ずつチラリ/\と散(ちっ)て居(お)る処は得も云われざる風情。一ト間の裡(うち)には預けられたお嬢さん、心に想う人があって旦暮(あけくれ)忘れる
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