牧野信一 · 일본어
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원문 (일본어)
「西部劇通信」に収めた諸篇――「川を遡りて」から「出発」まで――は、私のこの五年間の、主なる作品である。私は、在りのまゝの生活、観たまゝの世界を、そのまゝに描く写実派の作家ではありませぬが、作品が生活の反影――私にとつては寧ろ生活が作品の反影とも云ひたい――であることは勿論で、斯うして一まとめにして見ると今更ながら様々な感慨に打たれます。 私が、この前の東京生活を引きあげて田舎へ移つたのは、世が「大正」から「昭和」に変つた年でした。私は、その時までも私の純然たる作家生活が幾年か続いてゐましたが、それはそれまでの区切りとして、私は田舎へ移りました。そして、五年間の、田舎での不思議な芸術至上生活が展けました。私は何も彼も打ち棄てゝ創作に没頭しつゞけました。私は、床の間に先祖伝来の鎧櫃が据えてあり、長押の上には大昔の薙刀や槍や陣笠などがならべてある古めかしい家の長男であり、そして今や当主であるがために、さうした物品などの保存に関しては最も責任のある頭を用ゐて、一家の繁栄をはからねばならぬ筈の身なのでしたが、私にとつては、醒めても寝ても「芸術」より他に何の夢もありません。私は、真実、何んなもの
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牧野信一
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