牧野信一 · 일본어
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원문 (일본어)
あしたはきつと五時に起きよう――と、また美智子さんは、堅く決心しました。あしたこそ大丈夫だ――と、更に美智子さんは、自分の胸に念をおしました。そして今年の春、叔父さんから貰つた大形の眼醒時計を書棚の上から取りおろして、ぴつたり朝の五時にベルをかけました。この時計は、ベヒーベンとか云ふ米国製の時計で、暗闇のなかでも指針と文字が青白い光を放つて、はつきりと読めます。 美智子さんは時計を枕もとに据えて、なるべく耳をそばだてるやうなつもりで寝床へ入りました。間もなくお母さんがきて、 「お前は毎晩毎晩時計の用意ばかりしてゐるくせに、未だ一度も五時に起きられたことがないのね。」と、笑ひながら云ひました。 「あしたこそは大丈夫です。」美智子さんはさつき自分の胸に誓つた通り力をこめて答へました。 「お前の大丈夫は当にならない。」と、お母さんは云ひました。美智子さんは顔をかくして、唇を噛みました。(さう思つていらつしやい。もう何も云はない。) お母さんが電灯を消して出て行つてから、直ぐに美智子さんは眠つてしまひました。 「おやツ!」と、美智子さんは思ひました。見ると窓の障子にカンカンと朝日がさしてゐます
牧野信一
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