Vol. 2May 2026

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雑事

田山花袋

△ 大衆文芸でも、通俗小説でも、作者が熱を感じて書いてゐるものなら、まだ救はれることもあらうが、さういふものがはやるからとか、金になるからとか言つて書いてゐるのでは、とても駄目であらう。 それはどんな中からでも、すぐれた才能を持つものは、その自己を光らせることが出来るとはいへよう。沙翁だツて、西鶴だツて、黙阿弥だツて、皆さうである。時代の空気もそれを誘つたに

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雑信(一)

種田山頭火

雑信(一) 種田山頭火 新年句会には失敬しました、あれほど堅く約束していた事ですから、私自身は必ず出席するつもりでしたけれど、好事魔多しとやらで、飛んでもない邪魔が這入って、ああいうぐうたらを仕出来しました、何とも彼とも言訳の申上様もありません、ただただ恐縮の外ありません、新年早ぐうたらの発揮なんぞは自分で自分に愛想が尽きます、といったところで、ぐうたらは何

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雑信(二)

種田山頭火

雑信(二) 種田山頭火 △今朝、思いがけなく本集をうけとりました。前集ほど振っていないという評には誰も異議はありますまい。句が総じてダレています。無理に拵えたらしい痕跡があります。△私は此度もまた出句することが出来ませんでした。自分は出句もしないで、こういう勝手な文句を並べる――実は済まない、不都合千万だと思います。併し詮方がありません。私には今の処どうして

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雑感

寺田寅彦

子供の時代から現在までに自分等の受けた科学教育というものの全体を引くるめて追想してみた時に、そのうちの如何なるものが現在の自分等の中に最も多く生き残って最も強く活きて働いているかと考えてみると、それは教科書や講義のノートの内容そのものよりも、むしろそれを教わった先生方から鼓吹された「科学魂」といったようなものであるかと思われる。 ある先生達からは自然の探究に

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ジャーナリズム雑感

寺田寅彦

ジャーナリズム雑感 寺田寅彦 いつかある大新聞社の工場を見学に行ってあの高速度輪転機の前面を瀑布のごとく流れ落ちる新聞紙の帯が、截断され折り畳まれ積み上げられて行く光景を見ていたとき、なるほどこれではジャーナリズムが世界に氾濫するのも当然だという気がしないではいられなかった。あまり感心したために機械油でぬらぬらする階段ですべってころんで白い夏服を台無しにした

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フロオベエル雑感

坂口安吾

フロオベエル雑感 坂口安吾 フロオベエルの「感情教育」三巻を読んだ。いつだつたか谷丹三がフロオベエルはひどく好色な奴だねと言つた。谷丹三がどういふわけでさう言つたのか分らないが、私は感情教育を読んで、フロオベエルは好色だなと思つた。 二月革命のことが作中にとりいれられてゐて、以前誰か友人の話にフロオベエルの政治観、社会観といふやうなものがこの作品に語られてお

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ラジオ雑感

寺田寅彦

ラジオ雑感 寺田寅彦 宅のラジオ受信機は去年の七月からかれこれ半年ほどの間絶対沈黙の状態に陥ったままで、茶の間の茶箪笥の上に乗っかったきりになっていた。夕飯時に近所の家から「子供の時間」の唱歌などが聞こえて来ても、宅の機械は固く沈黙を守って冷やかにわれわれの食卓を見下ろしているだけであった。それがやっとこの頃になって久し振りのその沈黙を破って再び元気よくわれ

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マイクロフォン―雑感― 「新青年」一九二五年一二月

国枝史郎

「新青年」はすべからく「探偵小説新青年」と斯う改題する必要がある。 × 川田功氏の「砲弾を潜りて」は、日本のあらゆる戦争文学の中、第一位に置かる可き名作であった。「尼港の怪婦人」に至っては、遺憾ながら稍落ちる。 × 小酒井不木氏は「手術」を書いて、素人の域から飛躍した。しかし「遺伝」に至っては、学者の余技たる欠点を、露骨に現わしたものである。「犯罪文学研究」

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雑文一束

平林初之輔

郵便をポストへ入れると、すぐにはたして郵便がポストの中へうまく落ちたかどうかが気になる。宛名を書き忘れていはしないかということが気になる。満足にポストの中へはいっており、宛名も正確に書いてあるとしても、それが雲煙万里を隔てた目的地へ間違いなく行きつく可能性は甚だ乏しいような気がする。西洋人はビジネスの手紙は二通ずつ出すということを聞いたが、二通出せばプロバビ

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雑木林の中

田中貢太郎

明治十七八年比のことであった。改進党の壮士藤原登は芝の愛宕下の下宿から早稲田の奥に住んでいる党の領袖の処へ金の無心に往っていた。まだその比の早稲田は、雑木林があり、草原があり、竹藪があり、水田があり、畑地があって、人煙の蕭条とした郊外であった。 それは夏の午後のことで、その日は南風気の風の無い日であった。白く燃える陽の下に、草の葉も稲の葉も茗荷の葉も皆葉端を

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雑木林の中

田中貢太郎

明治十七八年頃のことであつた。改進党の壮士藤原登は、芝の愛宕下の下宿から早稲田の奥に住んでゐる党の領袖の所へ金の無心に行つてゐた。まだその頃の早稲田は、雑木林があり、草原があり、竹藪があり、水田があり、畑地があつて、人煙の蕭条とした郊外であつた。 それは夏の午後のことで、その日は南風気の風の無い日であつた。白く燃える陽の下に、草の葉も稲の葉も茗荷の葉も皆葉先

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雑沓

宮本百合子

雑沓 宮本百合子 一 玄関の大きい硝子戸は自働ベルの音を高く植込みのあたりに響かせながらあいた。けれども、人の出て来る気配がしない。 宏子は、古風な沓脱石の上に立って、茶っぽい靴の踵のところを右と左とすり合わすようにして揃えてぬぎ、外套にベレーもかぶったまま、ドンドンかまわず薄暗い奥の方へ行った。 電話のある板の間と、座敷の畳廊下とを区切るドアをあけたら、

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雑煮

北大路魯山人

雑煮 北大路魯山人 季節にちなんで、お雑煮の話をしたいと思う。 いったいお雑煮は、子供の時分から食べ慣れた故郷の地方色あるやり方が、いちばん趣味的で意義がある。 主婦の心がけ次第で、第一日は地方色豊かなお国風雑煮、二日目からは東京風の贅沢な、賑わいのある楽しいもの、というようにすれば、家族に喜ばれること請け合いだ。 かといって、強いてそうせねばならぬという理

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雑草一束

国枝史郎

支那の秘密結社といえば「白蓮会」「三合会」「哥老会」の三つを先ず思い出します。この中白蓮会からは分派として一時「大刀会」「小刀会」「在理教」等の会が出来、その流れが馬賊になったということです。有名な義和団もこの白蓮会の支流の筈です。その起源は非常に遠くて、北胡の侵入時代だと云いますが、ハッキリ白蓮会の名を、世間へ印象させたのは元の順帝の至平十年で、韓山童とい

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雑草雑語

河井寛次郎

罌粟の花は毒薬の原料にされてから畑から追払はれてしまつた。あんな素晴らしい花や実を取られたのは子供達には何んといふ不幸なことなのだらう。毒薬なんかにはしないから畑へ返して貰ひたい。 柿は驚くべき誠実な彫刻家だ。自分を挙げて丹念に刻つた同じ花を惜げもなく地べたへ一面にばらまいてしまふ。こんな仇花にさへ一様に精魂を尽してゐる柿。 矢車草は子女の着物の柄に使はれて

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雑記

中谷宇吉郎

下町に家があった頃である。ある五月の日曜の朝早く、久しぶりで、千葉の稲毛の海岸へ出かけた。 下町の真中に住んでいた自分には、花曇りの頃から引続いて随分鬱々しい厭な時期であった。 丁度この日は珍しくよく晴れていたので、特に感じたのかも知れないが、稲毛の松林の中から、空気の透明な空と海の映えた色とを眺めながら、久しぶりで気持よく海岸に遠くない麦畑の中を歩いて行っ

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雑記

種田山頭火

雑記 種田山頭火 私には私らしい、庵には庵らしいお正月が来た。明けましてまずはおめでとうございます、とおよろこびを申しあげる。門松や輪飾りはめんどうくさいから止めにして、裏山から歯朶を五六本折ってきて瓶に挿した。それだけで十分だった。 歯朶活けて五十二の春を迎へた お屠蘇は緑平老から、数の子は元寛坊から、餅は樹明居から頂戴した。 元日、とうぜんとしていたら、

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雑記(Ⅰ)

寺田寅彦

雑記(1) 寺田寅彦 一 日比谷から鶴見へ 夏のある朝築地まで用があって電車で出掛けた。日比谷で乗換える時に時計を見ると、まだ少し予定の時刻より早過ぎたから、ちょっと公園へはいってみた。秋草などのある広場へ出てみると、カンナや朝貌が咲きそろって綺麗だった。いつもとはちがってその時は人影というものがほとんど見えなくて、ただ片隅のベンチに印半纏の男が一人ねそべっ

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雑記(Ⅱ)

寺田寅彦

雑記(2) 寺田寅彦 一 花火 一月二十六日の祝日の午後三時頃に、私はただあてもなく日本橋から京橋の方へあの新開のバラック通りを歩いていた。朝よく晴れていた空は、いつの間にかすっかり曇って、湿りを帯びた弱い南の風が吹いていた。丸の内の方の空にあたって、時々花火が上がっているので、上がる度に気を付けて見ていた。ちょうど中橋広小路の辺へ来た時に、上がったのは、い

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雑記帳より(Ⅰ)

寺田寅彦

雑記帳より(1) 寺田寅彦 一 フランスの絵入雑誌を見ていると、モロッコ地方の叛徒の討伐に関する写真ニュースが数々掲載されている。それらの写真の下にある説明の文句を読んで見ると「モロッコ地方の Pacification のエピソード」と云ったような言葉が使ってある。直訳なら「平和化」で、先ず「平定」とでも訳する所であろうが、とにかくフランス人らしい巧妙な措辞

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雑記帳より(Ⅱ)

寺田寅彦

雑記帳より(2) 寺田寅彦 一 今年の春の花の頃に一日用があって上野の山内へ出かけて行った。用をすました帰りにぶらぶら竹の台を歩きながら全く予期しなかったお花見をした。花を見ながらふと気の付いたことは、若いときから上野の花を何度見たかしれない訳であるが、本当に桜の花を見て楽しむ意味での花見をすることが出来るようになったのはほんの近年のことらしい、ということで

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プルウスト雑記 神西清に

堀辰雄

一 一九三二年七月七日 今朝、僕はこんな夢を見た。 僕はひとりで活動小屋にはひつた。僕はうつかり眼鏡を忘れてきたことに氣がついた。いつもなら活動小屋の一番後の席に坐るのだが、しやうがないので僕はずつと前の方へ出て行つた。さうしたら、やつとスクリインの繪が見え出した。それにはなんだか妙に美しい色彩がついてゐた。そして沙漠のやうなところで獸めいたものが格鬪してゐ

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パイプについての雑談

堀辰雄

この二三日、咽喉が痛くてしかたがない。どうも煙草の飮み過ぎらしいのだ。 それで、愛用のパイプを口にくはへることも我慢してゐる。 ――だからといふのではないがひとつ、僕の古馴染みのパイプの惡口でも書いてやらうかと思ふ。 僕の愛用のパイプといつたつて、普通のブライヤアのやつで、ちつとも自慢するほどのものぢやない。 何しろ、これを買つたのは、まだ僕が一高の學生だつ

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雑談抄

牧野信一

私の友達のBは、今或る望遠鏡製作会社の検査係りといふ役目を務めてゐます。終日望遠鏡を眼にあてゝゐるのが仕事なのです。会社への往復と食事時間と夜の睡眠時間以外にはBの眼から双眼鏡が離れないのです。 B「この仕事を、あと半年も続けたら僕は双眼鏡を普通の、例へば近視の人がその眼鏡なしには行動出来ないと同じやうに、双眼鏡を年中かけてゐなければ、どんな行動も出来なくな

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