泉鏡花 · 일본어
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원문 (일본어)
「奇妙、喜多八、何と汝のやうなものでも、年に一度ぐらゐは柄に無い智慧を出すから、ものは不思議よ。然し春早々だから、縁起だ、今年は南瓜が當るかな。しかし俺も彌次郎、二ツあつた友白髮、一ツはまんまと汝に功名をされたけれども、あとの一ツは立派に負けねえやうに目覺しく使つて見せる。」と、道中二日三日、彌次は口癖のやうに言つた。 此の友白髮と言ふのは、元旦、函嶺で手に入れたものであるが、谷を探り、山を獵つて、山嫗の頭から取り得たなどと言ふのではない。 去年大晦日の晩方、塔の澤に着いて、環翠樓に宿つて、座敷へ通ると、案内をした女と入交つて、受持の姐さんが、火と鐵瓶を持つて來たのに、彌次が眞先に酒を命じて、温泉から上る、直ぐに銚子が、食卓の上へ袴で罷出るといふ寸法。 彌次、「扨先づ氣つけにありついた。其處で、姐さん、此の樓は酌をしてくれるか何うだ。」女中、「いたしますとも。」彌次、「いや、いたしますは分つたが、酌も對酌、大晦日には響が惡いが、酌もしてくれる、杯も受けてくれるといふのでなければ嬉くねえ、何うだ。何、御念には及ばんと。及ぶ、大に及ぶよ。昨夜は酒匂の松濤園で、古今情ない目に遭つた、聞いてく
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