海野十三 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
恐龍艇の冒険 海野十三 二少年 みなさん、ジミー君とサム君とを、ご紹介いたします。 この二少年が、夏休みに、熱帯多島海へあそびに行って、そこでやってのけたすばらしい冒険は、きっとみなさんの気にいることでしょう。 さあ、その話をジミー君にはじめてもらいましょう。 おっと、みなさん。お忘れなく、ハンカチをもって、こっちへ集まってきて下さい。なぜって、みなさんはこの話を聞いているうちに、手の中にあつい汗をにぎったり、背中にねっとりと冷汗をにじみ出させたりするでしょうからねえ。いや、まだあります。おへそが汗をかくこともあるのですよ。 では、ジミー君。どうぞ……。 熱帯多島海へ! 夏休みほど、退屈なものはない。 わが友サムは、そのことについて、ぼくと同じ意見である。 いよいよ夏休みが、あと五週間ののちにせまったときに、サムとぼくは大戦慄をおぼえ、頭のかみの毛が一本一本ぴんと直立したほどである。 ぼくたち二人は、おそるべき夏休みの退屈からのがれるために、どんなことをしていいのか、それについて毎日協議した。 その結果、ぼくたちは、ついにすばらしい「考え」の尻尾をつかんだのである。それはいつもの夏休み
海野十三
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