岡本かの子 · 일본어
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원문 (일본어)
狐 岡本かの子 非有想非無想処――大智度論 時は寛保二年頃。 この作中に出る人々の名は学者上りの若い浪人鈴懸紋弥。地方藩出の青年侍、鈴懸の友人二見十郎。女賊目黒のおかん。おかんの父。 一 上目黒渋谷境、鈴懸の仮寓、小さいが瀟洒とした茶室造り、下手に鬱蒼たる茂み、上手に冬の駒場野を望む。鈴懸、炉に炬燵をかけて膝を入れながら、甘藷を剥いて食べている。友人の二見、椽に不動みやげ餅花と酒筒を置いて腰かけている。 ――芝の三田から中目黒の不動堂へ参詣して、ここまで尋ねて来るのに半日かかった。だがこの目黒というところはなかなか見どころの多いところだ。――そうかね。住み馴れてしまうと面白くもないが、貴公は始めてだからだろう。――あの行人坂とかいうきつい坂を下りたところの川の両側から畳み出した石の反り橋があるの、ありゃ珍らしい。――この辺では太鼓橋といっとる。木食上人が架けたというが、たぶん、南蛮式とでもいうのだろう。――白井権八小紫の比翼塚の碑があった。――十年ばかり前に俳諧師が建てたというね。上方の心中礼讃熱が江戸にも浸潤して来た影響かな。心中する者より碑を建てる側の方がよほど感傷家だ。――しばら
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