小川未明 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
ある日の晩方、赤い船が、浜辺につきました。その船は、南の国からきたので、つばめを迎えに、王さまが、よこされたものです。 長い間、北の青い海の上を飛んだり、電信柱の上にとまって、さえずっていましたつばめたちは、秋風がそよそよと吹いて、木の葉が色づくころになると、もはや、南の方のお家へ帰らなければなりませんでした。寒さに弱い、この小鳥は、あたたかなところに育つように生まれついたからです。 王さまは、もうつばめらの帰る時分だと思うと、赤い船を迎えによこされました。つばめたちも、船に乗りおくれてはならぬと思って、その時分には、海岸の近くにきて、気をつけていました。そして、波間に、赤い船が見えると、 「キイ、キイ……。」といって、喜んで鳴いたのです。 早く見つけたつばめは、それをまだ知らない友だちに告げるために、空高く舞い上がって、紺色の美しい翼をひるがえしながら、 「赤い船がきましたよ。さあ、もう私たちは、立つときです。どうか、遠方にいるお友だちに知らせてください。」といいました。 なかには遠いところにいて、まだ知らずにいるものもありました。そういうつばめは、村に他のいいお友だちができて、「ま
小川未明
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