小川未明
小川未明 · 日本語
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小川未明 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
ある山のふもとに、大きな林がありました。その林の中には、いろいろな木がたくさんしげっていましたが、一番の王さまとも見られたのは、古くからある大きなひのきの木でありました。 また、この林の中には、たくさんな鳥がすんでいました。しかし、なんといっても、その中の王さまは、年とったたかでありました。多くの鳥たちは、みんな、このたかをおそれていました。 ある日のこと、古いひのきの木と、たかとが話をしたのであります。 「いま、人間は、ひじょうな勢いで、いたるところで木を伐り倒している。いつ、この林の方へも押し寄せてくるかしれない。人間は、りこうかと思うと、一面は、ばかで、自分から火を出して、自分の住んでいる家も、また、せっかくりっぱに、仲間のためになった街も、みんな焼いてしまう。そんなことは、俺たちが考えたって、想像のつかないことだ。そうして、家が失くなったり、街が焼けてしまうと、あわてて大急ぎで、俺たちのいる方へやってくる。そんなにまで俺たちは、人間のために尽くしているのに、ありがたいとは思っていない。」と、ひのきの木は、話しかけました。 くるくるとした、黒い、鋭い目をしたたかは、これをきいてい
小川未明
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