小川未明
小川未明 · 日本語
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小川未明 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
さびしい、暗い、谷を前にひかえて、こんもりとした森がありました。そこには、いろいろな小鳥が、よく集まってきました。 秋から、冬へかけて、そのあたりは、いっそうさびしくなりました。森は陰気な顔をして、黙っていました。そのとき、眠りをさまさせるように、いい声を出して、こまどりが鳴きました。 これを聞くと、森は、元気づいたのです。 「あの美しいこまどりがきたな。どうか、この森に長くおってくれればいい。」と、木立は思ったのでした。 多くの木立は、自分の枝へ、毎日のようにくるたくさんの小鳥たちを知っていました。しかし、どの鳥も、こまどりのように、美しく、そして、いい声をだして鳴くものがなかった。 「どうか、私の枝へきて、こまどりは止まってくれないものかな。」と、一本の木立は、考えていました。 ちょうど、そのとき、そこへ飛んできたのは、やまがらと、しじゅうからでありました。 「たいへんに、寒くなりましたね。嶺を吹く風は身を切るようです。しかし、この森は、奥深いから、いつ雪になっても、私たちは、安心ですが……。」と、鳥たちは、話をしています。 木立は、それを聞くと、自分も、じつに寒くなったように身震
小川未明
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