小川未明 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
子供は、自分のお母さんを絶対のものとして、信じています。そのお母さんに対して、註文を持つというようなことがあれば、それは、余程大きくなってからのことでありましょう。たとえば、お母さんに頼んだことを、きちんとしてもらいたいとか、また、他の教養あるお母さんのように、話が分ってほしいとか、もっと様子を綺麗にしてもらいたいとか、言葉使いなど上品にしてもらいたいとか、恐らく、この種のものでしたら、多々あることでしょう。しかし、要求を心の中に持つ場合があっても、冷かに批判的にお母さんを見るようなことはない。いつになっても、子供には、自分のお母さんが、絶対なものに見えるのであります。そして、それがほんとうと思われるのであります。 殊に、幼児の時分には、お母さんは、全く太陽そのものであって、なんでもお母さんのしたことは、正しくあればまた美しくもあり、善いことでもあったでありましょう。実に、子供の眼には、お母さんは、人間性そのものゝ化身の如く感ぜられるのです。お母さんの善いところは、汲んでも、汲み尽されない、その愛情にあります。お母さんは、子供のためなら、どんな苦しいことでも、厭といわれたことはない。正
小川未明
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