小川未明 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
三人の娘らは、いずれもあまり富んでいる家の子供でなかったのです。 ある春の末のことでありました。村にはお祭りがあって、なかなかにぎやかでございました。 三人の娘らも、いっしょにうちつれてお宮の方へおまいりにゆきました。そうして、遊んでやがて日が暮れかかるものですから、三人は街道を歩いて家の方へと帰ってゆきました。 すると、あちらの浜辺の方から、一人のじいさんが一つの小さな屋台をかついで、こっちに歩いてくるのに出あいました。それはよく毎年春から夏にかけて、この地方へどこからかやってくる、からくりを見せるじいさんに似ていました。 三人の娘らはたがいに顔を見合って、ひとつのぞいてみようかと相談いたしました。 「おじいさん、いくらで見せるの?」 と、娘の一人がいいますと、じいさんはかついでいた屋台を降ろして、笑って、 「さあさあごらんなさい、お金は一銭。」 といいました。 三人は一人ずつその屋台の前に立って、小さな穴をのぞいてみました。すると、それには不思議な、ものすごい光景が動いて見ました。よくおばあさんや、おじいさんから話に聞いている人買い船に姫さまがさらわれて、白帆の張ってある船に乗せら
小川未明
翻訳状況
待機中ログイン後に翻訳をリクエストできます。
よくある質問
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
無料でご利用いただけます
会員登録なしですぐに読み始められます。さらに多くの書籍と機能は無料会員登録後にご利用いただけます。