小川未明 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
はるか北の方の島で、夏のあいだ、働いていました人々は、だんだん寒くなったので、南のあたたかな方へ、ひきあげなければなりませんでした。 「お別れに、みんな集まって、たのしく一晩おくりましょう。」と、それらの人たちは、話しあいました。 丘の上に、一つの小屋があります。それには、赤い窓がついていました。ある晩のこと、彼らは、そこへ集まりました。そこで、男も女もまじって食卓についたのです。食卓の上には、いろいろのくだものや、魚や、鳥や、獣物の肉などがならべられ、また、色のかわった酒が、めいめいの前においてあったコップに、そそがれていました。 このかんばしいにおいは、小屋の窓から外へながれでたのです。島にすんでいたきつねは、このにおいをかいで、たまらなくなりました。そして、どこからながれてくるのだろうと思って、さがしにきました。 きつねは、小屋の中で、人間たちが、たのしそうにごちそうを食べているのをながめました。外は、暗くなって、夕やけは、わずかに森の頭にのこっているばかりです。これにひきかえて、へやのうちは昼間のように明るかった。 「人間は、ああして、たのしそうに暮らしているが、私たちは、いつ
小川未明
翻訳状況
待機中ログイン後に翻訳をリクエストできます。
よくある質問
Yes — completely free. This book is in the public domain, so Pagera offers the full text without payment or account requirement. Pagera is funded by advertising.
無料でご利用いただけます
会員登録なしですぐに読み始められます。さらに多くの書籍と機能は無料会員登録後にご利用いただけます。