片山広子 · 일본어
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원문 (일본어)
聖書の中にあるイエス・キリストやお弟子たちの話が、人の口から耳へ、思ひもかけない遠くの国に伝へられて、その国のキリストやペテロの話になつてゐることもある。これはアイルランドの民話で、ユダヤ、サマリヤ、ガリラヤの国々がすぐ彼等の村々に続いてゐるやうにも聞える話である。 イエス・キリストがガリラヤの湖のほとりや野はらや町を歩かれた時、いつも十二人の弟子がみんなで従いて歩いたわけではなかつた。さてこれはイエスがペテロ一人だけ連れてゆかれた時の話。 或る日イエスはペテロをつれてガリラヤの湖のそばの山路をゆかれた。日のしづみかけてゐる路傍に老人の乞食がゐた。やぶれた帽子、よごれた服、ひもじさうな眼つきで、通りすぎる二人に恵みをもとめたのである。ペテロはその時ぽつちりばかりの小銭しか持つてゐなかつたが、イエスがどうなさるかと思つてそちらを見ると、イエスはたいそう真面目な顔をして何もやらずに通りすぎてしまつた。かはいさうに、乞食はひもじさうに震へてゐるのにと思つたが、イエスのなさる事だからペテロも黙つてとほり過ぎた。 その翌日おなじ道を帰つてくると、こんどは山賊に出会つた。山賊は瘠せて物すごい顔をし
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片山広子
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