カプアーナルイージ · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
昔あるところに、月にもお日さまにも増して美しい一人娘をお持ちの王さまとお妃さまがおりました。娘はたいそうおてんばで、宮殿中の物をひっくり返しては大騒ぎをしていました。 気まぐれでわがままなこの娘のことを、子供のすることだとして、両親は一つも叱りませんでした。娘が何をしでかしても、二人は笑って見ているのでした。 「おやおや、何ておてんばな娘じゃ! まあまあ、何ておてんばな娘なの!」 そんなある日、二人に、娘を甘やかした報いに涙する出来事が訪れたのです! 王さまが狩りに行こうとした時、宮殿の正門の前に、ぼろぼろの服をまといひどく腰の曲がった老婆が、杖に寄りかかって立っていました。 「どうかしましたか、ご婦人?」 「王さまに、お目通りしたく」 「私が、その王じゃが」 老婆は、王さまに丁寧なおじぎをすると、一通の手紙を差し出して言いました。 「これは、スペイン王の筆によるもの」 手紙には、この老婆を一晩宮殿に泊め、思いのままに過ごさせてやってほしいとあり、そしてこう続いていました。 「どこから来て、どこへ行くのかと尋ねぬこと。決して、この方の礼節を無にすることなきよう」 王さまは、からかってい
カプアーナルイージ
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