岸田国士 · 일본어
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원문 (일본어)
私は巴里滞在中、二三の画家諸君と識り合ひになり、ちよいちよいアトリエを訪ねるやうなこともあつたが、いつでもその仕事振り、生活振りに多大の興味を惹かれた。 第一に、いかにも楽しさうに仕事をしてゐる。母親が娘に晴着を著せてゐるやうだともいへるし、子供がお土産に貰つた寄木細工を弄んでゐるやうだともいへ、或はまた、酒飲みが晩酌の膳に向つたやうでもあり、善良な夫が細君の独唱を聴いてゐるやうでもある。 第二に、訪問者の相手をしながら、平気でカンスに向ひ、それでさほど煩はされもせず、訪問者も一向退屈しないといふことである。これは人によつても違ふのだらうが、さういふところは、われわれ原稿紙に向つて字を埋めて行く商売とは甚だ隔りがある。 ――どうだい、この絵は…… ――面白いね。 話は甚だよくわかる。われわれの方では、さうは行かない。 ――今、一寸したものを書きかけてるんだ。 ――どこへ出すの? ――頼まれたもんだから、仕方なしに書いてるんだ。方面違ひの美術雑誌さ。 ――へえ、脚本かい。 ――ううん、なんでもいいつて云ふから、なんでもないことをだらだら書いてるんだ。 ――随筆だね。随筆の筋なんてものはな

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