岸田国士
岸田国士 · 日本語
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岸田国士 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
「思はざる収穫」について 岸田國士 私の敬愛する先輩、内藤濯氏の近著「思はざる収穫」について何か書けといふ本紙編輯者の命である。 先づ内容は「静観と逍遥」「人と作」「印象と追憶」「読後」「身辺雑事」「十二人一首」の六項に分類され、これに四葉の叙情味あふるゝ写真が添へてある。 各項目はまた、それ/″\豊富な標題を含んでゐるが、その一つ一つについて、こゝで述べてゐる暇はない。たゞ若干の例を挙げれば、「仏蘭西文芸の味はひ」といふ文章は、今日まで、恐らく如何なる専門家も触れ得なかつた問題を懇切に手際よく取あげたものであり、「素心の詩人ヴエルレエヌ」及び「商船テナシチイの作者」の二つは何れも稀な理解と愛情を以て綴られたものであり、「印象と追憶」の項は、殊に著者の愉しげな、しかも感動に満ちた眼差を想像せしめる好個の随筆で、主として、巴里の芝居が裏表から語られてゐる。 「身辺雑事」は、氏の善良なる「パパ振り」を発揮した、しかも、なか/\哲学的な瞑想録で、子女の教育に当るものは、均しく興味を以て読むことができるであらう。 最後の「十二人一首」は、氏が予て得意とせられる仏蘭西詩の翻訳中、多分会心の一ダー
岸田国士
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