作者不詳
作者不詳 · 日本語
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作者不詳 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
治承五年の正月が来た。今年の内裏の正月の淋しさは又格別で、うち続く兵乱のあとでは、正月を祝う心持にもならず、拝賀の式はとりやめ、主上も出御されず、例年の宴会さえ行なわれなかった。陰気に湿った空気が御所の内々を満たし、正月らしい華やかさはどこにも見られなかった。世間は何となく不穏の気がみちみち、今に何か起りそうだという暗い予感が人々の心をとらえていたからである。 正月五日、南都の僧のうち重立った者は官職を解かれ、又、衆徒の殆んどが射殺され、斬殺され、ここに長い歴史を誇って君臨してきた、東大寺、興福寺も滅亡したのである。しかし、それにもかかわらず、正月八日から十四日まで行なわれる御斎会は例年通りというお布令が出たが、南都の僧の全滅した今となっては、顔ぶれを揃えるのも難しい。それでは、京の僧達にやらせようという気にもなったが、とにかく、南都から一人も出席しないのはおかしいという意見もあり、結局、勧修寺に隠れていた成法已講が探し出されて、御斎会の儀は滞りなく済んだのであった。 高倉院は、一昨年以来うち続いた種々の事件で、心も体もすっかり疲れ切っておられた。とりわけ、法皇の鳥羽移り、高倉宮のご最
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