塚原健二郎 · 일본어
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원문 (일본어)
ミル爺さんは貧しい船乗りでした。若いときからつぎつぎに外国の旅をつづけてきましたので、もう今では大がいの国は知っているのでした。ところがただ一つ日本を知らなかったのです。いつも、印度を通って支那へやってくる爺さんの船は、上海で用をすますと、そこから故郷のフランスの方へ帰っていってしまうのです。 「日本へ行ってみたいな。そしたら、もう船乗りをやめてもいい。」 爺さんはながい間、海の向うにある桜の咲く小さな島国を、絵のように美しく眼にうかべながら、心につぶやくのでした。 この爺さんが、ある日船長から、今度の航海には日本まで行くことになった、ときかされたときのよろこびようたらありませんでした。 「セルゲイ、お爺さんはね、日本へ行くんだよ、日本へ。おまえには、何をおみやげに買って来てやろうね。」 爺さんは、その晩家へかえると、孫のセルゲイをつかまえて、酔っぱらいのようにいくどもいくどもいうのでした。 「ぼく、大将の着た赤い鎧がほしいなあ、かぶとに竜のとまった。」 セルゲイは言いました。いつか絵本で、日本の大将が、まえだてのついた冑と緋おどしの鎧をきて、戦争に行く勇しい姿をみたことがあったからで
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塚原健二郎
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