鶴岡雄二
鶴岡雄二 · 日本語
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鶴岡雄二 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
〈ヤンガー・ガール〉 ラヴィン・スプーンフル 「じぶんで集合かけた奴が、なんだって、遅刻するんだよ」 ヴィデオコーダーを運んだのは、三〇分もまえのことなのに、まだ手のふるえがおさまらないのに腹を立て、慶一は口をとがらせながらワラにいった。 「知りませんよ」 一〇三のヴェランダにおいたモニターの垂直同期を調整しながら、そうこたえたワラは、怒っていないどころか、むしろ高志の遅刻を歓迎しているらしい。 「けっこう、むずかしいもんだな」 カメラのグリップをにぎった山崎が、ファインダーをのぞくために曲げていた腰を伸ばした。 モニターの画像に納得したワラが、山崎をわきに押しやり、ファインダーをのぞきこむ。 グリーンの地にオレンジのストライプという悪趣味なタクシーが、桜の花びらを捲きあげながら、校舎からの坂道をくだってきて、玄関のまえでとまった。 「やっぱりさ、これを追っかけるのはムリだよ。フィクスで撮るしかないね」 と、ワラはひとりで納得してうなずいた。 ここからだと、坂をくだる車が玄関まえにたどりつくまで撮るには、「く」の字の鏡像を描くようにカメラを動かさねばならないが、トライポッドのジョイント
鶴岡雄二
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