戸坂潤
戸坂潤 · 日本語
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戸坂潤 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
娯楽論 娯楽論 ――民衆と娯楽・その積極性と社会性・―― 戸坂潤 娯楽というものの価値が正当に評価されていない、娯楽が有つ深長な意義にもっと注意を払わなければいけない、娯楽の理論的な考察をもっと真剣に試みる必要がある、とそう私は主張したいのである。なぜかと云うとやがて明らかになるように、民衆が自分自身の生活について反省する時、娯楽は最も重大な実際問題だろうと思われるからだ。尤も吾々は、かつて農山漁村の民衆生活を心配したり、後には軍義的労働力としての民衆の体位を心配したりする、ああいう心配の仕方によって民衆のことを気にかけているわけではない。吾々は勿論民衆を支配したり指導したりする役目を持ってはいない。民衆を自分の手段とする者ではない。吾々はつまり吾々自身の問題として、娯楽というものを省察せざるを得ないのである。 こういうと、笑い出す人もいなくはない、娯楽の価値を正当に評価せよなどということは、諸君のような抑々初めから娯楽を平俗な低級なものだとして軽蔑したり叱りつけたりしている、一種の「インテリ」でなければ必要のないことで、大衆はそんなことを云われるまでもなく娯楽の価値はチャンと判ってい
戸坂潤
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