中野鈴子 · 日本語
冒頭段落プレビュー
原文 (日本語)
わたしは 三度目の開腹手術を受けるために 行ってきます 友よ 手術をしなければならぬということは 命があるということです いろいろの 心のキズを耐え 力あつめて立ちつづけてきた 体に三度目のメスを受けねばならぬ 黄色い目じりから泪がにじんで流れようとする 友よ 手術をしなければならぬということは 命があるということです 命がなければ 誰の顔も見えなくなるではないか 誰も わたしをもう見ることができないではないか 命がなければ もう詩が書けないではないか 命がなければ 体も心も灰になってしまうではないか ●図書カード
中野鈴子
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